世界一の朝食 bills

 先週木金を東京、土日を名古屋で過ごした。金曜の会議が終わると完全なオフ。夜は、日本で一番旨いと思う「銀座アスターの陳麻婆豆腐」の辛さに痺れ、丸の内COTTON CLUBでJAZZを堪能。明けて土曜の朝、世界一の朝食を頂くために早起き。お台場海浜公園そばのデックス東京ビーチ、シーサイドモール3Fにある「bills」。オーストラリア発のレストランで、日本では他に鎌倉・横浜・表参道にあるらしい。「オーガニックスクランブルエッグ」が、ニューヨークタイムズで世界一の卵料理と評されたことで有名だという。

 銀座アスターで食事中、同席していた友人の娘さんに勧められた。「せっかくだから名古屋へ発つ前に、世界一の朝食を食べていったら」ん?世界一?朝食?なんだそれは?

お台場bills 初めて聞く世界一の朝食。ディカプリオがオーストラリアでの撮影期間中、通い詰めて体重が増えてしまい禁止令が出たとか。ハリウッドセレブに愛される独創的なメニューの数々だとか。田舎者のオジサンには、まったく縁のない別世界の話だが、せっかくなので同級生の友人と連れ立って、つまりはオジサンのカップルで出掛けた。朝食だから早朝にというわけではない。開店9時を過ぎると、行列が出来て待ち時間が長くなると聞いたため。いくら世界一の朝食でも、並んでまで喰いたいとは思わないというのがオジサン二人の意見。幸い、オジサンたちは朝早く目が覚める。朝7時半にホテルをチェックアウト、8時半過ぎにはデックス東京で開店を待つ行列の中にいた。若い家族連れ、若いカップル、若くないオバサン同士、若い女の子たちの行列に並ぶ異色のオジサン二人は奇異に映るだろうと思うが、ここまで来たら引き返せない。9時開店と同時に店内の窓際席に着いた。

お台場bills お台場bills

リコッタパンケーキ 友人の娘さんイチオシは「リコッタパンケーキ」。それはそれで注文するとして、別のものを頼んでシェアして食べようということになったが、「メニュー」を見ても良く理解できない。フリッターって何?スクランブルエッグって気分じゃないし、アボガドにローストトマト?結局、二人ともリコッタパンケーキとコーヒーに落ち着いた。まわりのテーブルに運ばれてくる皿を眺めていると、ほとんどがパンケーキ。やはりイチオシらしい。なかにはスクランブルエッグとトーストらしきものを食べる人もいて、なぜか通い慣れた粋な都会の人に見えてくる。

 いよいよ運ばれてきた「リコッタパンケーキ」。フワッフワのホットケーキ3枚にバターが乗って、バナナが添えてある。ピッチャーにメープルシロップらしきものが入っている。ナイフを入れると、想像以上にヤワラカな食感とともに重ねたパンケーキの間から溶けたバターが流れ出す。口に運ぶと、フワンフワンの口ざわり。なんでこんなにヤワラカイ?初めての食感!甘くない。少し感じる塩味がリコッタチーズなの?だいたいリコッタチーズって何?「スゴイな、この柔らかさは」と感激しながら食べていると少し飽きてくる。なんたって3枚もあるんだから。そこでシロップをかけて甘くして、ときどきバナナを口にするのは箸休めのようなもの。途中でシロップをオカワリして、甘~い最後の一切れを食べきって満足満腹。とっても美味しかったけれど、毎朝食べたいかと聞かれたら、ときどきでイイかも。そういう意味で私にとっては世界で2番目。やはり、世界一の朝食といえば「卵かけご飯(醤油は本膳)に焼き海苔」だよな。

天高く私も肥ゆる

ヒメリンゴ

アカモミタケ たまに暑い日もあるが、姫リンゴが色づく秋本番の野花南山荘。この季節になると、私の心とアタマの中はキノコのことでイッパイになる。キノコには様々な魅力があるが、なんといっても見つけたときの喜びに勝るものはない。もちろん食べられて美味に越したことはないが、それが毒キノコであっても可憐な姿や毒々しい姿にも心惹かれる。

 今日も午後から仕事を抜け出し、山荘内を散策。アカモミタケを大量に見つけた。キノコ狩りはタイミングである。キノコは日ごとに成長するので小さな個体の場合、今日より明日の方が多く収穫できるのだが、人生、明日のことなど分からないので「採れるうちに採る」が座右の銘。林先生でなくても、いつ採るの?今でしょ!

 アカモミタケに似たキノコにアカハツやハツタケがある。アカハツやハツタケの場合、傷つけると初めに橙黄色や暗赤色の乳液が出て時間が経つと青緑色に変わってくる。アカモミタケは、傷つけると鮮やかな朱紅色の乳液が出るが時間が経っても変色しない。これらは間違えようもないし、もし間違えてもどちらも可食なので問題ないが、形が似ていて傷つけても乳液が出ない場合は気をつけた方がいい。ひょっとして、身体中の末端が赤く腫れて1ヶ月も激痛が続くという「ドクササコ」のことがある。下の写真はドクササコの菌輪とドクササコ。

ドクササコの菌輪 ドクササコ

アカモミタケ混ぜご飯 アカモミタケは味が良いキノコなので、ゴマ油で炒め、酒、味醂、醤油で炒りつけ濃い味のキンピラにする。これを炊き上がった炊飯器に放り込み、蓋をして10分ほど蒸らし、かき混ぜて茶碗に盛るとアカモミタケ混ぜご飯の出来上がり。タマゴタケのホイル焼き、ラクヨウキノコの味噌汁、今夜の夕餉は秋の香りの大饗宴。これにサンマの塩焼きでも添えればヤラセのように秋らしさ過剰演出になるが、私の採ったキノコはラクヨウ以外、一切口にしないという家内が用意した今夜のメインディッシュは焼き鳥。とはいっても北海道では豚肉とタマネギを串に差し、焼いてタレ味に仕上げる「精肉タレ味」。どこが鳥なの?という焼き鳥。これがまた旨いんだよなあ。ついつい食べ過ぎてしまう。まさに天高く私も肥ゆる秋。

姫リンゴ

姫リンゴ

ヒメリンゴ 雑事に追われて、山荘参りが出来ずにいる。そろそろ草を刈らなければと思ってはいるが、私の都合と空模様のタイミングが合わず延び延びになっている。ひと雨来そうな気配の先週末、カメラを持って出掛けた。

 姫リンゴが豊作でタワワに実っている。ピンポン球くらいの小さな実は、秋に紅く色づくが熟しても酸っぱく渋みがあって生では食べられない。リンゴ酒にすると飲めるが、カルバドスになるわけでもなく別に感激するほどの味にはならない。やはり、一番の使い道はジャム。紅く色づいた実を洗ったら皮を剥かずに縦4等分に切り、芯と種を取る。薄くイチョウ切りにしてクエン酸を入れた水で煮る。トロトロになったら砂糖を入れて煮詰めるが、もともとリンゴにはペクチンが多く含まれているので煮詰めすぎないようにする。皮が紅いのでクエン酸(レモン汁でもイイ)の効果でキレイな紅い甘酸っぱいリンゴジャムになる。

ウケ狙いの土産物

 たまたま立ち寄った砂川サービスエリアに隣接するハイウェイオアシス。休日とあって大混雑の中、土産物売り場をブラブラ。こんなにも道産土産があったのかと驚くほど品数が揃っている。メジャーなものから、道産子の私でさえ初めて見るものもある。ただ、絶対に買わないだろうなと思うのが写真の商品。

ヒグマに鼻くそ うしのう○こ

エゾシカのおとしもの スープカレーチョコ

焼きサンマチョコ 「ヒグマの鼻くそ」や「うしのう○こ」に「エゾシカのおとしもの」なんてネーミングを考える奴も考える奴だが、それらしいイメージの商品を作る奴も、いったいどんな神経をしているのだろう。今の世の中、面白ければ売れるということなのだろうか。品もなんもあったモンじゃない。奇をてらった商品で、絶対に食べたくないのが「スープカレーチョコ」。カレー味のチョコレートって、いったい何なんだ?まったくイメージが湧かない。どう考えても旨いと思えないし、食わず嫌いだと罵られても一生喰わなくてイイ。

 え?なんでお菓子売り場にこんな物があるの?と、ビックリしたのが「焼きサンマ」。どうみてもサンマでしょ!というパッケージだが、中身はチョコレートらしい。まさか、サンマの味がするのかしら。まったく味が想像できない。恐い物見たさのウケ狙いの商品のようだが、どんな人が買ってゆくのだろう。

 ネーミングで印象づけて購買意欲を高めようというのが戦略だとしたら、実は私もワナにはまってしまった。先日、秋田空港の土産店で「若がえりまんじゅう」というのを見つけ、名前に惹かれて買ってきた。皮に葛を練り込んであるらしくモチモチの食感で、それなりに旨かったが別にあれ以来、若返ったようには思えない。

ヤマ桑の葉 健康は金で買わずに自分で手に入れろと、格好つけて摘んできたビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富な山桑の葉。蒸して刻んでお日様に干したら、お茶の葉に見えなくもないが香りはやっぱり葉っぱの臭い。

 早速、急須で淹れてみた。おお!なんとキレイな緑色なんだろう。これぞ山の緑そのものという感じがする。ひと口含んでみる、ん?青海苔の味?え?海苔?海苔ってことは海?海ってことは生臭い?ん?

 飲めなくはないが少し癖があり、あまり旨いものではない。というか、ハッキリ言うと不味い。いくら身体のためとはいえ、毎日飲み続ける気にはなれない。こんな不味いものを毎日、文句も言わずに食べさせられているお蚕さんはエライんだなぁ!と尊敬してしまう。

 とはいえ、「血糖値を下げ、血圧を下げ、抗酸化作用や便秘解消」に効果があるデオキシノジリマイシンという成分は高血糖気味の私にとっては必須栄養素。なんとか美味しく頂こうと焙じてみた。部屋中に香ばしい香りが立ち込め、これはなかなか期待できそうな感じ。熱々の焙じたてを耐熱ガラスのポットに入れ、熱湯を注ぐと瞬く間に文字通りの茶色に抽出。

 どうせなら、飲み比べてみようと焙じたものと焙じないものを並べてみた。

ヤマ桑の葉を焙煎 自分で作るヤマ桑の葉茶

 似非バリスタの私に語らせてもらえれば、一言で言うと「桑の葉グリーン茶は沼の味、桑の葉ほうじ茶は池の味」。私の味覚に自信はないが、どちらも海藻っぽく泥臭ささを感じる。どっちが旨いかと聞かれると、どちらも不味い。「健康は金で買わずに自分で手に入れる」と豪語したが、もう少し旨いのがあるのなら、金を出して買ってもいいような気がしてきた。

夏グミ 夏グミ

夏グミ 夏グミ

グミのコンフィチュール いつ摘むの?今でしょ!というくらい、枝もたわわに実をつける夏グミ。肥料も与えず、手入れもしないのに大豊作。まったく手を加えないのだから文字通り自然農法。いや農法ですらない、ただの野生のグミ。無農薬であるのは間違いなく、そのまま摘んで食べられる。この甘酸っぱさは、コンフィチュールにピッタリ。摘んできた実を水洗いして、虫食いは捨て選別。沸騰した湯に入れ、浮いてきたものからすくってザルに入れる。ザルの下に鍋を置き、木べらで潰して果肉を漉す。こうするとザルの中に種と絞りかすが残り、鍋にはトロトロのグミの果肉が溜まる。砂糖を加え弱火で煮詰めレモンの汁を入れる。熱いうちにガラス瓶に移し蓋をして完成。冷えると、少し柔らかめのジャムになる。一年に一度、この時期にだけ味わえる絶品のコンフィチュール。甘さと酸味のバランスが絶妙で、この味はグミ以外では出せないと思う。

ヤマグワの実 もう一つ、ジャムにはヤマ桑の実。実が小さいので収穫が大変なこともあり、今年は葉を活用することに。摘んできた葉を水で洗って蒸し器で蒸す。このあと細かく刻んで乾燥させて揉んでお茶にする。いわゆる「桑の葉茶」。桑の葉にはビタミン・ミネラル・食物繊維など栄養素がたっぷりで、特にカルシウムは牛乳の約24倍、鉄分は納豆の約15倍だというが、お蚕さんじゃあるまいし葉っぱをムシャムシャ食べるわけにもいかない。しかし、漢方では滋養強壮・血行促進に用いられ、桑の葉にしか発見されていない「デオキシノジリマイシン」という成分が「血糖値を下げ、血圧を下げ、抗酸化作用や便秘解消」に効果があるという。また、血糖値が抑えられるので低インシュリン状態が続きダイエットにもなるらしい。そういえば、肥満のお蚕さん?や糖尿病のお蚕さん?には逢ったことがない。そんなに貴重な価値ある葉っぱなら、ただ枯らしてしまうのはもったいないので煎じて飲むことにした。「健康は金で買わずに自分で手に入れる」をモットーに今日も山荘内を散策する。

桑の葉 桑の葉

マタタビ

マタタビの花

 緑が深くなるこの時期、葉が部分的に真っ白になり遠くからでもよく目立つ植物がある。「マタタビ」です。花の咲く時期になると枝先の葉が白くなることから、葉影に隠れる花に虫を誘うための戦略と云われている。たしかに葉の影に咲く白い花は、小さく目立たない。白い化粧をまとったマタタビの葉は、まるで粉を吹いているように見えるが触っても白い粉はつかない。表面が光を反射し白く見せているらしい。

マタタビ 植物は少しでも多く子孫を残すため、いろいろな工夫を身につけてきた。受粉のため、いかに虫をおびき寄せるかというのは大きなテーマの一つ。目立つように大きな花を咲かせたり、小さな花を沢山咲かせて大きな花に見せ掛けたり、花の色をアピールしたりと、それぞれの戦略は個性的。いわゆる「虫がつく」という言葉で異性間の結びつきを表現するが、結局は植物も動物もひいては人間も如何にセックスアピールするかで子孫繁栄を競うのは同じ次元の話。貴方が異性の目を引くために化粧をしたりファッションで華麗に変身しようとする行為が、まさにマタタビの白い葉っぱ。ちなみに私の髪が白くなったのは、華麗な変身ではなく加齢による変化。

 今は、目立たず隠れて咲く小さな白い花だが秋には実をつける。「猫にマタタビ」の言葉通り、果実はネコの大好物で酔っ払い状態になることで知られている。マタタビ酸という物質を含むため、猫類のライオンやトラでさえ匂いを嗅ぐだけで恍惚状態になるという。なんとも羨ましいかぎり、よほど気持ちがイイんだろうなあ。私の知る限りでは、匂いを嗅ぐだけで恍惚感に浸れる物質に巡り会ったことがない。これが世に言うイケナイクスリや葉っぱなのだろうか。「人間ヤメマスカ?」の世界の話なら、猫たちもマタタビをヤリ過ぎると猫じゃなくなってしまう可能性がある。それってヤバイじゃん。

 マタタビの実は完熟すると甘くなるが、大抵は甘くなる前に収穫され塩漬けやマタタビ酒に利用される。疲れた時に甘い実を食べると「また旅ができる」というのが語源らしく、またアイヌ語のマタタムビ(マタ=冬、タムビ=亀の甲)が変化したという説もある。マタタビ酒は、滋養強壮、痛風、リュウマチ、冷え性、腰痛に効くというが、どうせ呑むならキウイ酒の方が旨いと思う。キウイとマタタビは同じ種に属する仲間。

マタタビの葉 マタタビの葉

 マタタビの実は秋だが、こちらは夏に収穫する木の実。昨年不作だった夏グミが色づき始めた。なんといっても甘酸っぱいコンフィチュールは、この時期にしか味わうことのできない絶品のご馳走。以前、グミ味のグミを作ったが、今ひとつ商品化に踏み切るほどのデキには至っていない。というか、グミという菓子自体食べたいとも思わない。もうひとつ、これから収穫時期を迎える夏の味はポリフェノールの宝庫、マルベリーと呼ばれるヤマ桑の実。黒く完熟すると触るだけで落ちてくる。甘酸っぱくて旨いが口の中が紫色になり、食べてすぐ歯医者へ行くとビックリされること間違いなし。あの有名な童謡にも歌われている。♪夕やけ小焼けの赤とんぼ、負われて見たのは、いつの日か。山の畑の桑の実を小籠に摘んだは、まぼろしか。

夏グミ 山桑の実

ハンカクサイ?

空き地の草刈り 職場の隣にアパートが建つらしい。整地のため空き地の雑草が刈り取られ、ウチの診療所裏の雑草が、かなり目立つようになった。移転してから3年間、一度も刈ったことがないため伸び放題荒れ放題。山荘から草払い機を持ってきて草を刈る。草丈の高い雑草を刈るのは大変な力仕事。汗がダラダラ、特に鼻と口まわりの汗が溜まりベタベタになるので途中から防塵マスクをはずしての作業。

 草を刈ると草の臭いがする。マスクを外したので、より強く感じる。当たり前のことだがフキを刈るとフキの臭い、ヨモギを刈るとヨモギの臭い。生い茂る草から立ち上がるムッとする熱気を「草いきれ」というが、それを刃物で刈ってゆくのだから、当然臭いが強くなる。この臭いに癒されることも、私の草刈りが好きな理由の一つかもしれない。

 全体の3分の2くらい刈り終えるころ、どこかで嗅いだことがある特徴的な香りが漂い始めた。ん?バジル?ハーブの香りに違いないが、この香りの名前が思い浮かばない。ハーブの香りがする雑草ってあるのかなと思いながら、どんどん刈り続ける。あたり一面だんだん香りが強くなるので、作業を中止して足下の草を観察。これかなと思う葉っぱを千切った途端、強烈な臭い。まさしくこれ。あっ、アレ。アレだよアレ。すぐにアタマに浮かんだのは結婚式の披露宴の最後に出てくるアイスクリームに乗っているアノ小さな葉っぱ。ミントだミント。アイスクリームに乗ってるヤツより数倍デカイがまったく同じ香り。見渡すとそこらじゅうに生えている。「シメシメ、これはいいモン見つけたワイ」と、早速草刈り中止。カゴを持ってきて座り込んでミント狩り。

スペアミント スペアミント

スペアミント しかし、ミントに詳しくない私なので、「毒ミント」なんてものがあったらどうしよう?と家に持ち帰りネットで調べてみる。ミントといってもいろんな種類があることが判明。ペパーミントにもブラックペパーミントとホワイトペパーミントがあり、スペアミント、リンゴの香りがするアップルミント、グレープフルーツミント、パイナップルミント、ペニーロイヤルミント、カーリーミント、オーデコロンミント、オレンジミント、ライムミント、ラベンダーミント、生姜の香りのジンジャーミント、クールミント、ホースミント、ケンタッキーカーネルミント、キャンディーミント、ハッカと呼ばれるジャパニーズミント、カニングハムミント、ウォーターミント、バナナミント、コルシカミント、コーンミントなど多くの品種がある。

 リンゴの香りのアップルミントや生姜の香りのジンジャーミント、それぞれの香りに由来する名前がついているようだ。ん?ケンタッキーカーネルミントってサンダースおじさんの香りなのか?

ミントティー この中で食用にしない方がイイと云うのが、ペニーロイヤルミント。防虫剤になるらしく大量摂取による中毒死事例があると書かれている。画像で検索すると、それではないので一安心。本日ゲットしたのは、スペアミントのようだ。ミントは、どれも繁殖力が強くどんどん増えるという。この土地は、かって営林署が建っていた場所で裏に職員住宅があったはず。誰かが植えたハーブが自生して増えたのだろう。そういえば、かって健康食品といわれたコンフリーも数多く自生している。

 いつもなら私が採ってきたキノコは一切口にしない家内だが、ミントの草の香りを嗅ぐと大喜び。早速、水で洗い熱湯を注ぎミントティーを淹れることに。水洗いしているあいだも家じゅうがミントの香りで満たされてくる。お湯を入れた瞬間、葉の色が青々に変化。カップに注ぐと緑茶のような湯の色。一煎目の熱いのを口にする。うん、アイスクリームに乗ってるアノ葉っぱの味、ほのかな甘みが口の中に広がる。ミントティーなどというコジャレタ飲み物は初めての経験だが、これはイケル。この熱々を氷を満たしたグラスに注いでアイスミントティーにすると、サワヤカの一言に尽きる。残ったミントはドライにするため軒先につるした。まだ沢山生えているので、しばらく楽しめそうだがミントの収穫時期が終わるまで草刈りは中止。

ミントティー アイスミントティー

 今夜は、気取ってミント風呂にでも入ろうかと考えている。きっとミントの香りが身体中に染み込んでオジサンでもイイ香りになれるかも。でもミントってことは、いわゆるハッカ。ハッカ臭くなるってことかあ。ハッカ臭いって云われるならイイけど「ハンカクサイんでないかい?」って云われないだろうか。

(※ ハンカクサイは、北海道の方言)

 行ったり来たりしていた春が山荘にも姿を見せ始めた。日一日といろいろな命が芽吹き始める。

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 最初に春を告げるのは福寿草。そして、最初の春の味覚はフキノトウ。今年も油味噌炒めで春を頂いた。

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おふくろの味ドーナツ

 ときどき、ミスドでドーナツを買ってくる。定番のホームカットを見かけなくなったので、オールドファッション派。たまに色気を出してヤワラカ系を買うが、ドーナツとは程遠く喰った気がしない。そのオールドファッションでさえ満足感が得られないのは、子供の頃に食べたドーナツの記憶のせいに違いない。

 ホットケーキミックスなんて便利なモノがなかった時代、我が家では小麦粉とフクラシ粉を使ってオフクロがドーナツを揚げてくれた。熱々の揚げたてを砂糖の入った紙袋に入れてフリフリするのが私の役目。砂糖をタップリまぶした甘いドーナツは、穴が大きかったり小さかったり形がイビツで大きさもバラバラ。大きなドンブリに山盛りのドーナツは、あっという間に私と弟のお腹の中に消えてしまった。1年に何度もあったわけではないが我が家でドーナツを揚げる日は、とてもリッチで幸せな気分を味わっていた。

おふくろの味ドーナツ アメリカ映画の警察官がドーナツを食べるシーンが多いのは「制服を着てパトカーで来店すると、ドーナツとコーヒーが無料」というダンキンドーナツの宣伝のせいらしい。日本でも「警察官立ち寄り所」という看板を掲げるコンビニや金融機関があるが、防犯対策に役立っているという。小説の中の話だが、ロバート・パーカーの私立探偵スペンサーシリーズでも、相棒ホークが揚げたてドーナツとコーヒーを買って、スペンサーの事務所へ持ってくるシーンが多い。

 こんなとき想像するのは、オフクロが揚げてくれたあの熱々のドーナツ。きっと奴らは、あんな旨いものを喰ってるんだろうなと思うと無性にドーナツが食べたくなる。日曜の昼など時間がユッタリ流れるときは、ホットケーキミックスを使ってドーナツを揚げる。子供の頃のような感激はないが、ミスドにはない満足感を味わうことができる。

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