狭い納戸を片付け。もともと天井に届く大きな棚が壁一面にあり、それはそれで役に立っているのだがモノが溢れ散乱している状態。向かいの壁面に新たな棚を作ることに。採寸して板をカット、組み立てが終わり無事設置完了。
整理整頓が進み気持ちの良い空間になったが、以前使用していたカウンター下収納用の薄い戸棚を置くスペースがなく別の部屋に移動した。ずーっと何年もの間、納戸の奥に埋もれていた古い戸棚。いわば「開かずの金庫」みたいな何が入っているのかわからない状態。もちろん鍵がかかっているわけじゃないので、いつでも開けられるのだが、なんたって溢れたモノに隠れて扉を開けることもなく放置されていた戸棚。
引き出しや扉を開けると「なあんだ、ここにあったのか」、箸置きのコレクションや大人数だった当時の大きな土鍋、大きな琺瑯の水差しなどなど懐かしいモノばかり。そんな中に見慣れぬモノが...。なんでこんなものがここに?
「SPACE BREAD」宇宙のパン/ミルク味。スペースシャトルでも使われた食品と書いてある。まったく記憶にない。誰がいつ何のために入れたのか。非常食だと思うが備蓄用にしては1個というのは少な過ぎる。賞味期限は缶底下段に記載[2012.05]とあるので、すでに9年は過ぎている。
ググってみると未開封缶詰の賞味期限は、水産缶詰は製造日から3年、果実缶詰で2~3年、野菜缶詰2~3年、畜産缶詰は3年だそうで、一般的には賞味期限を3年に設定しているらしい。製造元のパン・アキモトのホームページを見ると、パンの缶詰(PANCAN)には賞味期限37ヶ月シリーズ、13ヶ月シリーズ、6ヶ月という3種類があり、ちなみにスペースブレッドは現在製造していないようだ。「パンの缶詰誕生ストーリー」というページを見ると、2009年にはスペースシャトル「ディスカバリー号」に積まれて宇宙食として活躍したとある。
ということは、この賞味期限[2012.05]と記載の商品は、その3年前に製造されたものとして12年前に焼かれたパン。さすがに食べるのはためらわれるが、あくまで「賞味期限」であって「消費期限」じゃないというのが悩ましいところ。「命を懸けたキノコの挑戦で連戦連勝の私」なので、たかが賞味期限切れのパンなんて怖くもなんともないが、もっと年季が入ってプレミアがついた頃に食べたほうが価値あるように思えて手を出しかねている。
若田飛行士とともにディスカバリーに搭載された「SPACE BREAD」は、「ミルク」「チョコクリーム」「粒々いちご」「はちみつレモン」の4種類で計30缶だったとのこと。いつか、自分も宇宙へ行くことがあったら、このパンを持って乗り込んで地球を眺めながら食べることにしよう。