半月ほど家を空けていた。久々に野花南へ行ってみたが、ジャガイモ畑は雑草に占拠され荒れ放題。どこにイモがあるのかワカラナイ。ジャガイモは茎が倒れ枯れ始めると収穫時期なので、このまま枯れるのを待つことに。それにしてもヒドイ。

 娘達にとって久々の野花南だが、暑いせいか走り回らない。

 完熟のグミを摘んできたので、コンフィチュールを作る。早い話がグミジャムのトロトロヴァージョン。

1、実をよく水洗いし沸騰した鍋に入れ、実が上がってきたら(すぐに上がってくる)金ザルにあける。
2、金ザルの下に鍋を置いて、裏ごしする。鍋にグミ汁が落ちて、ザルには種が残る。
3、鍋を弱火にかけ、砂糖を入れて木ベラでゆっくりかき混ぜる。ここであまり煮詰めすぎると、冷めたあと固くなるので少しトロミが出てきたら火から下ろし、煮沸消毒したガラス瓶に移し変える。

グミジャム

 グミの実は、生では酸っぱくて渋いが、熱を加えると渋みが消え、甘酸っぱい極上トロトロのコンフィチュールが出来上がる。アイスクリームやヨーグルト、何にでも合う。この季節だけの贅沢な味わい。

蝉の抜け殻

 山荘では、毎日新しい発見がある。ライラックの葉では、蝉が脱皮の最中。オンコの樹には、蝉の抜け殻。土の中で5年も過ごし、羽化するために樹に登る。成虫になると一週間ほどで命を終えるのだが、この一週間が子孫を残せるかどうかの勝負どころ。求愛のため、一生懸命に鳴く。

 蝉の抜け殻は、昔から漢方生薬として痒みや咽痛・発熱に利用されてきたらしい。見た目にはフライビーンズの殻のよう。

蝉の抜け殻 蝉の抜け殻

 野花南山荘では、希少な京ブキ。ほとんど穴が開いていない。通常はキャラブキだが、我が家ではキンピラにする。地のモノを旬の時期に頂くと長生きするような気がする。

 そこら中にあるグミの樹だが、実の熟し方は樹によって差がある。早く熟した実は、この週末が収穫どき。今年もグミ酒を仕込む。

 

 移植したドングリの樹は、この暑さの中でも頑張っている。

 今日は朝からイイ天気。午前中、野花南で過ごしたが異常な暑さのため草刈りどころではない。それでも木陰にいると涼しく感じる。だから、椅子を持ち出し木陰にじっと座って山の空気を味わうだけ。移植したドングリの樹に直射日光が降り注ぎ、見ているだけでカワイソウ。そこで、パラソルを立て日差しを遮ることに。

移植したミズナラ

 あまりの暑さに耐えきれず、昼過ぎに帰宅。家の前の歩道にある花壇には酔仙翁(スイセンノウ)が満開。

酔仙翁

 汗でベタつく作業服を脱ぎシャワーを浴びていると突然、雷が鳴り響き激しい雨が降り始めた。「グッドタイミングで帰ってきたなあ」とホッとしたが、しばらく鳴り止まぬ雷の音を聴きながら「まさかパラソルに雷が落ちたりしないだろうな」と、心配になってきた・・・

 と、これを書いていると「結構近かったよ、雷。山の中のパラソルなんて避雷針立ててるようなモンだから、落ちたんじゃないの?」と家人にオドかされ心配になり、再度出掛けて見てきた。

 ちゃんと午前中のままの姿で立っているのを見て一安心。雨のせいか幾分葉が元気になったようだ。ん?避雷針てことは、地面に電気が流れるわけだから、ひょっとしたら落ちた雷のせいで根っこが電気ショックで元気になったのかしら・・・

 このところ毎日、野花南へ出掛けている。一度行くと必ず2~3ヶ所は、虫に食われる。今日はお尻の割れ目の内側をやられ、痒くてしょうがない。別に山でお尻を出したわけではないが、服の上からでも虫が刺す。それでも暇があると、いつまでも山に居て山に包まれていたい。そんな土曜の午後休診、雨の中を山荘へ出掛けた。

桜の実

 赤い桜の実が黒く熟してきた。サクランボではないが食べられる。山荘では農薬は一切使わないので、そのまま安心して口に入れる。特別美味しくはないが、カンパリのような苦みを感じるので、これを果実酒にすると、きっとカンパリの色と味になるような気がする。

クワの実

 キイチゴに似ているがヤマグワの実。色が黒くなると食べ頃。ポリフェノールいっぱいの熟したクワの実は触るだけで落ちてくる。甘酸っぱくて旨いが、口の中は赤紫色に染まる。そんなことはお構いなしで、この旨さの誘惑には勝てない。これも果実酒用に摘んできた。

 桜の実もクワの実も氷砂糖無しで仕込んだ。

桑の実

 そろそろ夏グミの実が色づき始めた。収穫の時期には鈴なりで取り切れないほど実る。

グミの実

 毎日見守っている今日の「たいちの樹」。本調子ではないが、なんとか根を張ろうと一生懸命頑張っている。

 現在の葉の様子。右が元気なミズナラの葉の写真。なんとかここまで回復して欲しいと願っている。

 

 ドングリの樹は、大きくなると下の写真のようになる。山荘の入り口にある看板樹は、私が子供の頃からほとんど大きさが変わっていないので、きっと樹齢100年以上にはなるに違いない。

野花南山荘の看板樹

 雨に煙る遠くの山並み。

荒らされたイモ畑

 二日前のジャガイモ畑。

 今朝のジャガイモ畑。アンデスの列だけ薙ぎ倒されている。たぶんキツネが踏み荒らしていったモノと思われる。それにしてもヒドイことするよなあ。

たいちの樹

 若い頃、あるイキサツがあって「ヤルかヤラナイか悩んだときは、まずヤッテみる。その結果、ダメだったら反省すればいい。あとになってヤラなかったことを後悔することだけはヤメよう」と、生き方を大転換して、ここまでやってきた。

 自分としては、一見、理想的な生き方をしていると思っているのだが、これがなかなか旨くいくことばかりとは限らない。ヤルかヤラナイか悩んで、ヤルと決めたらまずジックリ考えて、どのようにするべきか道筋を立てなければいけないはずなのだが・・・

 私の場合は、思い立ったら吉日とばかりにジックリ考えずに、即ヤッテしまうらしい。結局、後悔はしないが反省ばかりの人生である。

 初孫の誕生を機に、野花南山荘に記念樹を植えようと思い立った。これは素晴らしいアイディアだと思い込んでしまうと、即実行。植樹の場所選びから樹木の選定。あれやこれや考えて、ドングリの樹(ミズナラ)を植えることにした。市販の苗を買ってきて、ただ植えるだけでは愛情の深さが感じられない。せっかくなら、気に入ったカタチの幼木を選んで掘り起こし、目的の場所に移植しようと計画を立てた。(なんたって山の中には、そこらじゅうにドングリの樹がある)

 移植の手順は、穴を掘り土地改良材を敷き腐葉土と肥料を入れ土をかぶせ、その上に移植樹を置き土を戻す。ということをインターネットで調べ基礎知識を仕入れた。ここまで準備をし、目的の移植樹を探し掘り起こし(これが大変な作業)、なんとか作業を終えた。あのオホーツクで37℃もあったという次の日の炎天下のもと、死ぬかと思うほど暑かった。

 

 自分が気に入った樹形に惚れ惚れ。これであとは根が張ってくれるのを待つばかり。と達成感に満足していたのだが、翌日、水やりに行ってビックリ。あんなに元気だった葉がしぼんでグッタリ。なんてこった。この日は私の田舎の気温が北海道一高かったという日。根が張ってない状態で葉からの蒸散がどんどん進んだらしい。たっぷり水をやったがなかなか回復しない。

 翌日も全道一気温の高い日になり、どんどん葉の元気が失われていくので、やむなく枝を剪定して葉の数を減らしてみた。

 これが功を奏したのか、ワラにもすがる想いでHB101を薄めて散布したのが効いたのか、少し元気を取り戻してきた。幸いにも三日間照り続いた陽もかげり五日目の今日は雨模様。まだ本調子ではないが、なんとか持ちこたえている。

 まずジックリ考えれば、いくら思い立ったとしてもこの時期に移植するのは無謀というもの。真夏や真冬に移植してはダメらしい。その上、移植をするには「根回し」というモノが必要なんだと。そうだよな、世の中、根回しなくして何でも旨くいくはずないモンなあ・・・

 ここでいう根回しとは、移植のための下準備のこと。根元近くの根を切断して細い根の発生を促し、移植に耐えられる樹木にすること。これは移植の半年から1年前にヤッテおくべきことで、もっとも基本の重要な作業だったのだ。

 そんなことも知らずに、ヤッテしまう愚かな生き方・・・

 それでもなんとか枯らさずに育てようと、反省する間もなく毎日朝昼晩と通い続け、水やりと「頑張れよ!」と声かけをしている。なんたって大事な初孫の記念樹。絶対に枯らす訳にはいかないもんな。

 私の田舎は、この二日続けて全道一暑かったらしい。クワの実が色づき始めた。摘んでみたが、かなり甘い。

 ジャガイモは、それぞれ個性ある花を咲かせる。紫の花は「アンデス」、白い花は「とうや」。
 

 ルピナスの花が終わると、枝豆のような実がつく。

 コウホネの花と池の鯉。
 

 高い樹にツルアジサイが絡みつき咲いているが、ツルに絡まれた樹にとってはエライ迷惑。

 見上げると、文字通り鰯の大群のようなイワシ雲。

 帰り際に眺めたサンセット。

 今年、授かった初孫のために山荘に記念の植樹をしようと考えている。どの樹がイイのか、どこに植えたらイイのかで頭を悩ませている(これが結構、楽しい)。最初にイメージしたのが「この木なんの木」の日立の樹。あんなに大きな立派な樹であれば嬉しい気持ちを表現できるかなと思ったが、モンキーポッドは寒冷地では無理。

 道内でも生育可能な大木をと「樹木図鑑」で調べている。どうせなら大きくなるだけじゃなく実が楽しめるモノがいいなと、第一候補は「ミズナラ」。ドングリがいっぱい採れそうだし、樹高2~30メートルにもなるそうだ。孫の成長にあわせて年々大きくなる樹の姿を眺めるのは楽しいだろうなあ。と、一人想像してニヤついている。

 ただ、これから選挙が始まるということで、いつになったら植樹が出来るのやら。居ても立っても居られず今日の午後、仕事を抜け出して植える場所だけでも検討しようと出かけてきた。広場のド真ん中にドーンと1本というのがベストなのだが、次々に孫が増えると、このあと植える場所がみすぼらしくなり、あとの子達がカワイソウ。うーん、悩んでしまう。

 ということで、アチコチ散策した今日の野花南山荘の風景。

 「木になる苺」キイチゴの枝で毛虫が休んでいる。実が熟して黒く色づく頃には、きれいな蝶になって飛びまわっているのかも。

 桃栗3年とは言うけれど、何年たっても盆栽用の大きさ以上に育たない「丹波栗」。葉だけは立派に生い茂ってきた。

 コツンコツンと規則正しい音が響いてきた。近くの木の上を探すと「キツツキ」の姿が。ウッドペッカーだ。近づくと逃げられた。

 10種類の種芋を植えたジャガイモ畑、一番最初に花が開いたのはメークイン。植えてから1ヶ月半でここまで成長したということは、8月には収穫できそう。でもなあ、収穫用コンテナの数が足りないんだよなあ。採れすぎたらどうしよう。

 暇さえあれば、山で草を刈る。ということで土日を山荘で過ごした。いくら北海道とはいえ暑いこの時期、野外での帽子は必需品。野球帽、麦わら帽子といろいろ試してみたが、一番は綿のタオルをアタマに巻くこと。汗は吸うわ、白い色が陽の光を反射するわで快適なことこの上ない。これで首にタオルを巻いて汗を拭き拭き作業する。

 昼過ぎまで絶好の山仕事日和だったが、夕方、急に空が暗くなり遠くで雷の音が響きだした。いつも雷が鳴ると光ってから音が届くまでをカウントするのだが、光も届かないくらい遠いので作業続行。それにしても雷鳴は、間断なく響き渡る。これがゴルフ場でのことならクラブを放り投げ、ラウンドを中止するのだが、なんたって自給自足のジャガイモ畑でクワを使って草取りしている最中。こちとら生活がかかっているのだから「雷が怖くてイモが食えるか」ってなもん。

 小1時間ほど鳴り響いていた雷が近づいてきた。光ると1秒もせずにビシビシ・バリバリ・ドドン。近くに落ちたらしい。「男性(60才)が草刈り中に落雷に遭い感電死」なんて記事が朝刊に載るのもヤだな。と、さすがに怖くなり作業中止。直後にバケツをひっくり返したような豪雨。雨足が落ち着くのを待って帰ってきた。

 それでも予定していた部分の草刈りは、やり遂げ満足。結果が目に見えるというのは達成感があってイイ。

 毎年のことだが、ルピナスに席巻されはじめた。放っておくとどんどん増え続けていく。

ルピナス

 今一番見頃なのは、テマリカンボク(手毬肝木)。樹になる花の王様だと思う。

テマリカンボク(手毬肝木) テマリカンボク(手毬肝木)

 ジャガイモの生育は順調。今日の雨は恵みの雨になりそう。

ジャガイモ畑

前項 «  7  8  9  10  11  12  13  14

  すべての記事概要

  ラジオ録音盤

  リンク

CLUB ZENA

Powered by Movable Type 5.14-ja

  SSL証明書



  |  全記事一覧