林齢60年のカラマツ間伐

 森林組合に申し込んでいた間伐の補助事業、雪のある季節に作業を進めるということだったので様子を見に行った。いつもなら軽トラが埋まる道路も、作業車が入るため除雪が万全で難なく現場に到着。日曜のせいか作業している様子はなく、重機のそばに切り出された間伐材が積んであるだけ。

切り出された間伐材

間伐跡地

 林齢60年のカラマツを間伐し5年後には皆伐の予定だが、25年ほど前に800本もの太いカラマツが盗伐された場所。犯人は逮捕されたが何故か不起訴になり、まったく保証もなく泣き寝入りに終わった事件。なぜ具体的な本数がわかるのかといえば、事件捜査のため被害者である私は丸1日診療を休んで警察の現場検証に立ち会うことになった。雨の降る中、警察官が着る分厚い上下の黄色い雨合羽に身を包み山の中を歩きまわり、1本1本の切り株の直径と位置を図面に記入してゆく。残っている立木より太い切り株ばかりが800本。犯人は当然、金になりそうな太い木ばかり伐っていったに違いない。

 頼んでもいない間伐を頼まれたと偽り、書類を偽造(白紙にハンコを捺してもらったと主張)していたにもかかわらず「間違って伐ったのであれば誤伐であり盗伐ではない。犯意がなく、伐った原木の販売代金と掛かった経費を差し引くと利益が僅かなので起訴できない」という検察の説明。「はあ?1円でも泥棒は泥棒だろうが!」と憤ってみてもどうにもならず。何よりも腹が立ったのは、原木を運び出すためにブルトーザーで引っ張りまわしたらしく山の中が荒れ放題だったこと。荒れ果てた山を見るのは悲しく、こんなに荒れるなら手を入れず自然のまま朽ち果てるほうがいいと思った。

 あらためて盗伐について調べてみたら、「盗伐しても不起訴。その背景に透けて見える林業の闇を探る」という記事を見つけた。起訴しない背景に、このような事情があったのかと思うと余計に腹が立ってくる。

※写真は今回の間伐作業道入り口
間伐作業道入り口

 重機どころかトラックでも通れそうな作業道が整備された今回の間伐、やはり悪意のある前回とは大違い。作業道に沿って登っていくと、長さを切りそろえるためにカットされたのか薪にちょうどいい長さの玉がたくさん転がっている。今年は、自分で伐り倒さずに拾い集めるだけで薪が作れてしまう。「おじいさんは山へ薪をひろいに」の楽しいゴールデンウィークが待っている。運搬が大変そうだが、作業道があるので「ホンダの力丸君」に頑張ってもらえば大丈夫。

作業道脇の切り株

作業道脇の切り株

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