金のウンコにビックリ

 先日の連休は、暑い東京で田舎者をやっていた。いやあホントに暑かったあー。なんてことはない、節電なんて無視してギンギンに冷房を効かせたホテルの部屋で横になっていれば涼しいのだが、せっかくの東京ということで炎天下に外へ出た。

 少しでも涼を求めようと、水上タクシーで隅田川を上るために浜離宮を訪れた。ここの船着き場から浅草まで上る予定。浜離宮の入園受付で同年齢の友人とともに「ひょっとして60才を超えてます?」と声を掛けられ「はい」と答えると入園料がタダ。普通、身分証明書やなんか確認すると思うのだが、私の顔を見るとノーチェックで「無料です。どうぞ」。そうかあ、私はどこから見ても誰が見ても立派なオーバー60なんだ。タダになった嬉しさより寂しさのほうが...

 

 船上にいても、やはり暑いものは暑い!景色を眺めるため屋根が透明になっているのでカンカン日照り。いくつもの橋の下をくぐり、浅草まで水路を進むと突然、右手にデッカイ金色のウンコが...

 金色に輝くビルはアサヒビールの本社で、この中にはビール工場もあるらしい。そのモニュメントが、フランスのフィリップ・スタルクというデザイナーによる「炎」のオブジェだというが、どう見ても私には金色のウンコにしか見えない。この場所は、隅田川からスカイツリーを望む絶景ポイントだが、スカイツリーより金色のウンコのほうがランドマークとして強烈。

 

将来なりたくない大人

 今夜、ゴールデンタイムのテレビを見ていたら「将来なりたくない大人」という設問で、子供達にアンケートを取り、その結果のベスト10というのが発表されていた。堂々の一位に輝いたのは、内閣総理大臣鳩山由紀夫。その理由が「約束を守らない」「グダグダ物事を決められない」「いまだに母親からお小遣いを貰っている」などなど。

 小学生や中学生が、今もっともなりたくない大人が一国の首相であるという結果に、この国の行く末を見たような気がする。逆の見方をすると、子供達の見る目がしっかりしているということなのかもしれない。であれば、まんざらこの国の将来も捨てたモンじゃないかな。

 昔、小学校の作文に「将来は総理大臣になりたい」と書いた自分を想い出し、複雑な気持ちになってしまった。

 いずれにしても「鶴は千年、亀は万年、鳩は一年」らしいから、長くは持たないと思うが、子供達にバカにされてまで居座る奴の気がしれん。

初孫の初節句に段飾り

 ここしばらく、5月の節句に飾るのは鎧甲だけだったが、今年は初孫を授かったこともあり納戸から段飾りのオールスターキャストを引っ張り出してきて部屋に飾った。しばらく組み立てずにいたので完成するまで試行錯誤。どうやら昔のイメージのカタチになった。遠くに暮らすまだ見ぬ初孫の健やかな成長を祈るばかり。

端午の節句段飾り

 30数年来使っていたボイラーを取り替えた。まだ使用に耐えるのだが、灯油の消費量が多く支払いがバカにならない。寒い時期には月に15万円以上にもなる。何年か前の灯油代高騰の時には、1月の燃料代が20万を超えてしまった。

 診療所が移転し、自宅だけになったのをキッカケに暖房専用と給湯専用に分け2台設置した。とにかく小さい。以前のボイラーは、私の背の高さほどあり両手を回しても抱きかかえられないほど大きかったが、その10分の1にも満たない。昔のと違って熱効率は格段にイイらしい。これで灯油代がかなり節約でき、まさに財布にやさしいエコ。

 節約できる燃料代で工事費がカバーできるらしく1年でモトが取れるという。今まで我が家のボイラーは灯油を垂れ流していたようだ。

 あわせて24時間風呂の器械も取っ払い、給湯で風呂のお湯を入れるようにした。かなり古いのでバカデカイ器械だったが、なくなると風呂場がスッキリ広々。なにより24時間風呂の場合、入浴剤を使うことが出来なかったが、今ではヒノキであったり柚子であったり薬草であったり、毎日取っ替え引っ替え温泉気分を味わっている。

 今日は休日。夕方早くにバラの香りの温泉にユッタリ浸かり、今年の初モノ「野花南山荘で採れたフキノトウ」の油味噌炒めを肴に春を味わいながら燗酒で晩酌。まるで、山間の温泉場に居るような気分。これで向かいに座るのが美人の女将なら言うことないのだが・・・

 

春とは名ばかり早春賦

 自転車通勤も三日坊主で終わってしまった。雪が融けて路面が出ていたのもつかの間。また寒い日に逆戻り、雪が降り続いている。

 南の地では桜の便りが聞こえ始めているというのに、北国の春はまだ遠い。融けては降ってを繰り返し、少しづつ冬が終わってゆく。一気に季節が変ってしまうと味気ないが「春の気配が行ったり来たりする、この季節」、ただ春が待ち遠しい。


 春は名のみの 風の寒さや
 谷の鶯 歌は思えど
 時にあらずと 声も立てず
 時にあらずと 声も立てず


 氷解け去り 葦は角ぐむ
 さては時ぞと 思うあやにく
 今日もきのうも 雪の空
 今日もきのうも 雪の空


 春と聞かねば 知らでありしを
 聞けば急かるる 胸の思を
 いかにせよとの この頃か
 いかにせよとの この頃か

人生初の自転車通勤

 街中では、まだアチコチ雪が残っている。車道の路面が露出してきたので、片道徒歩10分の通勤を自転車に乗り換えた。さすがに風が冷たく毛糸の帽子と毛糸の手袋は必需品。完全防寒スタイルの「ツーリング」ではなく「ツーキング」。

 よく考えたら、人生60年にして初の自転車通勤だ。地球温暖化防止にはなるが、短い距離なのでカラダが温暖化する前に着いてしまう。ところどころ凍った路面も走るが意外と滑らない。健康にもイイが、なにより風に吹かれるのは気持ちイイ。

命の値段

 3人の息子が社会に巣立ち、自分に与えられた使命も半ば終わった。年齢に節目を迎えたので、これからの人生を設計し直そうと生命保険を見なおすことにした。子供達が巣立つ前は、不慮の死後、あとに憂いを残さぬようにと多額の保険をいくつも掛けていたが、この歳になると月々の保険料が倍ほどに跳ね上がり、生活を圧迫するので大幅に減額した。その途端、月々の支払いが嘘のように安くなった。

 生きてるうちに使えるわけでなし、死んでから宝くじに当たったとしても嬉しくも何とも感じないだろうと相当安くしたのだが、新しい保険証券の額面を眺めていたら「自分の命の値段」を見るようで、なんだか情けなくなってきた。

 命の重さは誰もが同じはずなのに、掛け金の額で命の値段に格差が生まれるとしたら、リッチな人の命は高額で貧しい人の命には価値がないことになってしまう。

 命の値段を決める基準は、どこか別のところにあると思いたい。

見え過ぎちゃうと困る

 運転免許の更新に行った。ところが視力検査に引っかかり、もう一度出直してこいと言われ、やむなく退散。最低限見えなければならない基準に達していないとのこと。眼鏡をして両目で0.7以上必要らしいのだが、ボヤけてまん丸にしか見えないのだからしょうがない。

 普段、この眼鏡で何不自由なく暮らしてるのにと思いつつ、眼鏡屋さんに行った。検眼したところ右目はOKなのだが、左目は相当悪い。心当たりがないでもないが、去年チェンソーで樹を伐採しているときに受けた左目の負傷が原因かもしれない。とにかく免許の更新にパスするためだけの眼鏡をあしらえてもらうことにした。

 以前、度数が合わなくなり眼鏡を新調したら遠くはハッキリ見えるが手元が全然見えなくなり困った経験がある。仕事の時は拡大鏡を使うので問題ないが、カルテを書くのにさえ不自由したことがある。この年になっても老眼に悩まされることなく、視力には自信があったのだが、いよいよ寄る年波には勝てなくなってきた。

 まあ、世の中見え過ぎると幻滅することもあるからなあ。クルマの運転以外は、今のままの眼鏡で暮らそうと思っている。

 昭和25年、五黄の虎として生まれた私は、バレンタインデーに60回目の誕生日を迎え、第二の人生を出発することになった。特に深い感慨もなく、自分が60代になった実感がわかない。それでも世間からみると正真正銘のジジイになってしまったらしい。

 今日の日を祝い、息子がフレンチをご馳走してくれた。日頃縁のない高級店でのひとときは夢のように過ぎ、本物の味を堪能した。ところが、締めくくりのデザートを口にした瞬間、あまりの旨さにそれまでに食べていた全ての味が記憶から消えてしまった。人を感動させる仕事に羨ましさを感じ「こうありたいものだ」と自分を戒めて帰ってきた。

 帰り道、息子に導かれるままヨ○バ○カメラに寄り、時計をプレゼントされた。というのも私が身につけている腕時計は、自分が高校3年生の時、お年玉を貯めて買った「セイコースポーツ5」。当時8500円だったが、一度壊れて修理に1万3千円もかかった代物。今から42年も前の時計を気に入って大事に使っていたのだが、あまりにもみすぼらしく思ったのか、ソーラー電波時計の高級品を買ってくれた。

 

 これからは、自動巻のように揺らすことも時刻を合わせる必要もなくなった。というより息子に贈り物をされたという事実が、なによりも息子の成長を実感し、自分の役割も半ば終えたんだなあという想いに嬉しさと幸せを味わった。

 そんな素敵な一日を札幌で過ごし、帰宅途中、高速道路のサービスエリアで面白いモノを見つけた。もちろん、食に満足している今日の私は、見るだけで買いはしなかったが、第二の人生を踏み出し大人になったというのに、なんとなくソソられる。

健康的な生活

 最近は、健康的な生活を送っている。少し前には夜中の2時3時まで起きてダラダラしていたが、ここんところ12時前にはベッドに入る。なによりも朝は通勤のため10分は歩き、昼は昼食のため徒歩で往復。その上、新しい職場は全面禁煙なので、日中ほとんどタバコを吸わずにいる。いっそのことヤメたらと言われるが、ガマンしたあとの一服が旨いので、そういう訳にもいかない。

 「こんなに旨いモノが身体に悪いわけがない」と言いつつ、タバコを吸い、酒を飲み、甘いものを喰う。結局、健康的になったのは睡眠時間だけのようだ。

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