落葉松(カラマツ)は文字通り、葉を落とす針葉樹。秋には葉をコガネ色に染め、晩秋には葉を落として冬を迎える。広葉樹の落ち葉は、油分が少なく発酵しやすいので微生物やミミズに分解されやすいが、松の葉は油分が多く腐葉土になりにくい。このため、毎年降り積もるカラマツの葉は、幾重にも重なって地面を覆いつくす。
カラマツ林の中に居て一番好きな季節は、迷わず晩秋だといえる。葉を落とした裸の木々が、寒々と雪の中に立ちつくす冬の姿は、もの悲しく。新緑・深緑の葉が生い茂る頃は、林の中が暗く湿っぽい気持ちにさせられる。
葉を落とした晩秋のカラマツ林は、サエギるものがなく地面まで陽が差し込む。それも陽気に明るいわけではなく、木立が陽をサエギり「木洩れ日」を演出し、気温に関係なく温かく優しい気持ちにしてくれる。なによりも降り積もった落ち葉がフカフカで、広葉樹の落ち葉のようにガサガサと音を立てることなく、細かい松葉が織りなす絨毯は、裸足で歩きたくなるほど気持ちイイ。

カラマツの林は寂しいと謳う北原白秋の有名な「落葉松」という詩は、夏の信州で創られたらしい。これが晩秋であったなら、白秋は、はたしてどんな詩を詠んだのかなと考えるだけでも楽しい・・・
落葉松(北原白秋)
一
からまつの林を過ぎて、
からまつをしみじみと見き。
からまつはさびしかりけり。
たびゆくはさびしかりけり。
二
からまつの林を出でて、
からまつの林に入りぬ。
からまつの林に入りて、
また細く道はつづけり。
三
からまつの林の奥も
わが通る道はありけり。
霧雨のかかる道なり。
山風のかよふ道なり。
四
からまつの林の道は
われのみか、ひともかよひぬ。
ほそぼそと通ふ道なり。
さびさびといそぐ道なり。
五
からまつの林を過ぎて、
ゆゑしらず歩みひそめつ。
からまつはさびしかりけり、
からまつとささやきにけり。
六
からまつの林を出でて、
浅間嶺にけぶり立つ見つ。
浅間嶺にけぶり立つ見つ。
からまつのまたそのうへに。
七
からまつの林の雨は
さびしけどいよよしづけし。
かんこ鳥鳴けるのみなる。
からまつの濡るるのみなる。
八
世の中よ、あはれなりけり。
常なけどうれしかりけり。
山川に山がはの音、
からまつにからまつのかぜ。

全部ひっくるめてシナモンとして売られているが、シナモン、カシア、ニッキに分けられる。いずれもクスノキ科の植物。産地によって香りが微妙に異なるとのこと。スリランカで採れるものをセイロンシナモン、中国のものはカシア、日本のものがニッキ。樹皮をはがして乾燥させて巻いたものが、いわゆるシナモンスティックと呼ばれ、粉末にしたものがシナモンパウダー。
このような事態に対処するのは、国や行政の仕事だが、国土を守るために森林の生態系を保全するという理念を持たない政治家にこそ、一番の問題があるのかもしれない・・・
仕事場が変わって初めの頃は、歩いて出勤していた。それが自転車でのツーキングへと変わり、今では信号待ちのタイミングによっては2分で着いてしまう距離をクルマで通っている。人間、一度楽をしてしまうとなかなか戻れないという見本のような私・・・<
嬉しいことに毎年この時期になると、長野の知人からカリンが届く。一度、生で囓ったことがあるが果肉は固く渋くて酸っぱくて食べられなかった。蜂蜜に漬けたりカリン酒にすると、甘い香りが移って美味。風邪の薬にもなるようだ。だが、なによりもカリンの価値は、その芳香にある。言葉で表現するのは難しいがフルーティで甘く優しく清楚で品のある香りにウットリする。

我が家の冷凍庫に眠るオールスターキャストによるキノコ鍋。山荘で採れたアイシメジ、シモフリシメジ、アカモミタケ、ボリボリ、キヌメリガサにムラサキシメジ、冷蔵庫に眠っていたスーパーのブナシメジにシイタケ。豚しゃぶ肉と長ネギを入れたら醤油と日本酒で味をつけるだけ。キノコのヌメリでトロトロになったスープは、滋味・旨味が洪水のように押し寄せてくる。




カメラの調子が悪い。レンズカバーをスライドすると、電源"on"でカメラ本体がブルブル震え出す。それも生半可な振動じゃなく、かなり強力。まるでバイブレーター。言い換えると、カメラ型電動コケシに生まれ変わってしまった。

以来、積極的に図鑑で調べながら、未知のキノコを採り続けている。中にはもちろん毒キノコもあるが、それが毒であるということがワカルだけでも楽しいし、食べられるモノならなおさら嬉しい。
孫の冬物を探しに行ったついでにユニクロで、買うアテもなくウロウロ。目につく値札の安さにビックリ。だからといって何が欲しいわけでもなくブラブラしていると、壁一面といっていいほどに大きくレイアウトされた何枚ものポスターが目に映る。これがまた「黒木メイサ」や「高良健吾」ら素敵なモデルさんが決めのポーズで写っているのだから、とにかくカッコイイ。体型がスリムで脚は長く、現実離れした美しすぎるスタイルは見ているだけで惚れ惚れしてしまう。その上、黒木メイサの目線が常に私をとらえて放さない。(そう見えるんだからショウガナイ)
思い込みとは恐ろしいモノで一度そんな気が芽生えると、それはスグに信念へと生まれ変わり、そのことに何の疑問も持たなくなる。都合よくというか偶然というか、たまたまそこに陳列されている同じパンツを手に取るとタグに【すっきり見えるシルエットにこだわったパンツ。[脚長効果]:(中略)~脚が長く見えます。[立体設計]:(中略)~ヒップ周りがすっきり見えます。】と書いてある。
世の中、身体にイイと云われるモノが溢れている。テレビのCMや雑誌の広告にノセられて、いろいろと試した経験も豊富だが、いまだに続いているモノは一つとしてない。茶の間の棚には、シジミのナントカや休息アミノ酸のナントカ、ブルーベリーのナンタラが、開封後、期限切れのまま放置されている。高価なモノもあり、なんともモッタイナイかぎり・・・
たいてい、昼は麺類を頂く。冷たい蕎麦がほとんどだが、めっきり涼しくなったこの頃は、キノコたっぷりの「にゅうめん」が旨い。












