シナモンとカシア

 JR北海道の車内誌に赤平駅前にある米田商店の記事が載っていた。石川商店製造の「塊炭飴」を売っているお菓子屋さん。炭鉱の街ということもあり、石炭そっくりの色カタチでニッキ味が特徴の塊炭飴。

 

 ハッカをミント、ニッキをシナモンなんて、シャレた言い方をするようになったのは最近のこと。案の定、昔からある塊炭飴の缶の裏に原材料「ニッキ油」と書いてある。

 ところが、厳密にいうとニッキとシナモンは別のもので、原料になる植物が違うらしい。同じ味で、カシアと呼ばれるものもある。

全部ひっくるめてシナモンとして売られているが、シナモン、カシア、ニッキに分けられる。いずれもクスノキ科の植物。産地によって香りが微妙に異なるとのこと。スリランカで採れるものをセイロンシナモン、中国のものはカシア、日本のものがニッキ。樹皮をはがして乾燥させて巻いたものが、いわゆるシナモンスティックと呼ばれ、粉末にしたものがシナモンパウダー。

 厳密な意味でのシナモン(セイロンシナモン:スリランカ産)は、最も爽やかな香りで辛味がほとんどない。カシア(支那肉桂)は日本で一番多く売られていて、シナモンに比べると香りが強い。ニッキ(日本肉桂)は、和歌山、高知、九州の一部でわずかに栽培されているだけ。香り・辛味ともに強い。似て非なるこの3種類、当然、成分にも違いがある。東京都の食品安全情報サイト「食品衛生の窓」によると、シナモンの香り成分の一つであるクマリンという物質を過剰に摂取すると肝障害をおこすらしい。クマリンは、セイロンシナモンよりカシアに多く含まれるため、体重50Kgの成人の場合、1日に摂ってもいい許容量はセイロンシナモンでは364.6グラムに対して、カシアでは僅か1.5グラム(小さじ1.5杯)でしかない。この量が「塊炭飴」何個分、「八つ橋」何枚分に相当するのかワカラナイが、普通に食べている分には問題がないようだ。それ以前に、使われているのがシナモンなのかカシアなのかがワカラナイ。ましてや「塊炭飴」の場合、ニッキ油と書いてある。ホンマモンの日本産の肉桂なのかしら。

 以前、「シナモンは万能薬!」という記事に書いてから、今のところ毎日シナモンを摂り続けている。意外と長く続けられているのは、シナモンを甘いものと一緒に摂っているせいかもしれない。健康のためと云うより美味しいからというだけのこと。リンゴを食べるときにシナモンを振りかけたり、シナモンココアにしたりするのだが、半端ない量をタップリ摂っている。気になって、今使っているシナモンがホンマモンなのかカシアなのか調べてみたがマレーシア産と書いてあり結果不明。よくよく調べると、ホンマモンのスリランカ産は、今の値段の3倍以上はするらしく、どうもカシアをタップリと1日許容量を超えて摂っていた可能性がある。

 ああ、肝臓が・・・・

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