キノコに恋して

 キノコ狩りは、タイミング。そのときの天候・気温により出る種類も違えば成長度も変わる。小さな幼菌を見つけ、1週間後に採りに行くと、もう朽ちかけていたりする。

 キノコ狩りの魅力は、「姿形を愛でること・発見する喜び・食感と旨味」の三つである。少し格好つけて言わせて貰えば、キノコ初心者の私にとって一番は好奇心・探求心が満たされることにある。もともとが、ラクヨウキノコしか知らずに育った私は、毎年、ラクヨウの時期が終わると、あとは寂しく無名のキノコを横目で眺めているばかりだった。それでもここ何年かで、ハナビラタケやキヌメリガサ、ムラサキシメジを覚えたが、それも偶然見つけたモノを採ってきて調べた結果、わかったに過ぎない。まだまだ沢山の種類のキノコが山荘の周りに生えている。

 今年、これほどキノコ狩りに目覚めたのは、ラクヨウを探していて、たまたま見つけた別の小さな可愛いキノコを目にしてから。見た目に旨そうなそのキノコは、たしか図鑑に載っていたような記憶があり、持ち帰って調べてみたところニセアブラシメジという食べられるキノコであったことに始まる。自信もなく、不確かな状況で口にしたキノコの味もさることながら、毒じゃなく「食べられるキノコを発見した喜び」そして「そのキノコの名前を知った喜び」に感動した。言ってみれば、昨日まで知らなかった事実を自らの手で勝ち取った喜びと言い換えてもよい。

 以来、積極的に図鑑で調べながら、未知のキノコを採り続けている。中にはもちろん毒キノコもあるが、それが毒であるということがワカルだけでも楽しいし、食べられるモノならなおさら嬉しい。

 寝ても覚めても、明けても暮れてもキノコのことばかり考えている。まるで私は、キノコに恋をしているようだ・・・

 そんな楽しいキノコの季節も終わりに近づいている。今日、シモフリシメジを見つけた。名前の通り、霜が降りるほど寒くなると出てくるらしい。これから、ムラサキシメジ、キヌメリガサと続き、山荘は雪に埋もれ、私の恋の季節は幕を下ろす・・・

 左がアイシメジ、右がシモフリシメジ。

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