山荘には様々の木々に実がなる。栗の大木も何本かあり、子供のころから栗ひろいを楽しんでいた。最近、樹が古くなったせいか大きな実がつかなくなった。というか、ほとんど食べられないくらい小さい。そこで、丹波栗の苗を植えた。「桃栗3年柿8年」というので3年後にはゲンコツくらい大きな茹で栗を楽しみにしていたが、7~8年過ぎた今でもまったく育たない。「この木なんの木?」というくらい情けない姿。

 毎年春になると、鹿が食欲を満たしに里へ下りてくる。新芽は一番のご馳走だ。毎年、芽を喰われ続けていては栗の木も大きくなれないようだ。この時期、そこら中に鹿の糞が落ちている。

 

 毎年、春一番の味覚は「ふきのとう」。これからの季節、あちこちの土手や田んぼのアゼに生えてくる。野花南にもたくさん見られるが、雪融け時期の水気の多い場所に芽吹くものは、ひと味ちがうようだ。1年に1度は、油味噌炒めをいただく。「春がやって来たあ!」と思う瞬間だ。この肴には、やはり日本酒がイイ。

 

不幸の穴

 最近、北海道のゴルフ場でフェアウェイに穴があき、不幸にも女性が落ちて亡くなったというニュースが流れた。まだ原因が特定されてないようだが雪融け水が土砂を流したらしい。どこで不幸に出逢うかわからない。ひょっとしたら、隕石が落ちてきて当たる確立にも等しいのではないだろうか。

 今日、同じような事件が起こった。これが証拠の穴である。

 これも雪融けが原因によるもののようだが、幸いにも大事にいたらなかった。ただ単に雪面が体重を支えきれなかっただけらしい。

 どうやら足が抜けずに動けないらしい。この一大事を目の前にして報道カメラマン?の私としては、助けを求める声を無視してシャッターをきりまくった。当然、あとで怒られた...

 雪融けの冷たい水をものともせず泳ぎ回るララ。

雪解けの池で泳ぐボ−ダーコリー

雪解けの池で泳ぐボ−ダーコリー

落差15センチの滝

 氷が張っていた池に雪融け水が流れ込むと水かさが増してくる。昨年春、上の池から真ん中の池に流れ込む水量を調整しようとダムを造ったが、今のところは機能している。もう少し雪融けがすすむと決壊してまわりから水があふれてきそうだ。

 水の流れを見つめていると、なぜか心がワクワクしてくる。

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 一番下の池は、いまだに表面がシャーベット状に凍っている。ここでは、上から順に春が下りてくるようだ。

福寿草とクロッカス

 ところどころ雪が融け、少し地面が顔を出したはじめた野花南山荘では、春に一番のりを告げようと自己主張する者たちがいる。散策していると「えっ、もう福寿草が!」と言わせるために、ひっそりと誇らしげに咲く花々が目につく。

 一番最初に見つけられた花たちは、どこか自慢げだ。

福寿草 クロッカス

 雪に覆われた木々の根元がすり鉢状に窪むのを「根開き」といいます。これは、直射日光を受けて暖められた幹からの放熱と幹に当たった日光の反射光によって周囲の雪が融けてできたものです。放熱と反射熱では放熱の方がより大きい力が働いています。樹木の北側は日が当たらないため雪が融けずに木と雪が接していると思われがちですが、実際は融けてすり鉢状になっています。これは、北側にわずかな窪みが形成されると、窪みの斜面は南を向くため日光の入射角が大きくなって融け出すためです。根開きは春の訪れを伝えるしるしです。

春の訪れを告げる根開き 春の訪れを告げる根開き

雪解け前の野花南山荘

 以前、「野花南山荘」というブログを書いていた。私が日本で一番美しい地名だと思う「野花南(のかなん)」。野の花の南にあるという、この地に我が家の山荘がある。北海道のヘソといわれる富良野の北西に位置し、我が家からクルマで15分のところ。3万坪の敷地内には小高い丘や大小の池、トドマツやカラマツの林など。

 この野花南山荘の四季と愛犬メイとララの成長ぶりをブログで綴っていたが、今は閉鎖しデータも消えてしまった。春が近づいた気配に誘われ、雪融けを確認しに行ったが、市街地とは季節が大きくかけ離れ、まだまだ一面雪景色。

 それでも、ハクモクレンが芽吹き始めた。長い冬を過ごした私たちにとって春の気配を感じる瞬間だ。

ハクモクレンの蕾

 いつもなら、猛スピードで駆けまわる娘たちだが、さすがに踏み固められていない雪の上では思うようにいかないらしく走っては足をとられ、足をとられてはジャレ合い。

雪ではしゃぐボーダーコリー 雪ではしゃぐボーダーコリー

雪ではしゃぐボーダーコリー

 あとひと月もすると、福寿草が顔をだし水仙が咲き乱れいよいよ本格的な春がやってくる。春まだ遠しの野花南山荘。

話がデカくなる釣り自慢

 釣りはほとんどしない。子供の頃、川でウグイを釣ったくらい。ニジマスやヤマベを釣ったこともあるが、それも釣り堀でのこと。自分が釣りに向いているのかどうかもわからない。短気な人ほどイイそうだが呑気な私には、どうも...。

 こんな私だが釣果を自慢できることが一度だけある。じつは、なにを隠そう(別に隠してはいないが)私は「マイ山」を持っている。マイ山、つまりボーリングでいうところの「マイボール」みたいなもの。そのマイ山の中にはマイ池があって、そこでマイ鯉やマイ鮒が暮らしている。

池の主 どういう風の吹き回しかたまたま、その池に釣り竿を下ろしたことがある。突然、目の前をゆうゆうと4~50センチはあろうかという鯉。きっと「池の主」と思われるデカイ鯉が現われた。ひょっとすると、ご無沙汰している地主様にご挨拶でもと出てきたのかもしれないが、この上なく人なつこい池の主。あれよという間に私の垂らした糸の先まで近づき、いきなり針に喰いついてしまった。竿が折れるんじゃないかと心配したバトルも私の勝利!

 しめしめと家へ持ちかえり、タライに泳がせ泥を吐かせる。今夜は鯉の洗いか鯉こくかと舌なめずりをしてはみたものの、どうにも主様の顔を見てるとカワイソウになり、結局マイ池へお戻りいただいた。

 というわけで、数少ない釣り体験の中で全長1メートルもの鯉を釣り上げたというのが自慢。(やはり話が大きくなってしまうのは、釣り人なんでしょうか?)

この世で一番オイシイ鯉料理
オーソドックスには、洗いや鯉こく唐揚げだが、こうして食べるとヤミツキになってしまう。
▼ 材料:
新鮮な若い鯉一匹
笹の葉数枚
砂糖少々
▼ 調理法:
1,まず笹の葉を何枚か並べて敷く。
2,その上に鯉を置いたら、上から砂糖をまぶし包んでじっくり焼く。
3,これで「アマイコイノササヤキ」の出来上がり。

ヤドリギの賢い繁殖戦略

ヤドリギ

 夏の間は、葉が生い茂っているので気づきませんが、この季節、木々の葉が落ち始めると落葉樹の枝にまん丸いマリモのような緑のカタマリがついているのを見かけます。宿生木(ヤドリギ)です。ヤドリギは常用樹なので葉を落とした落葉樹にくっついている姿はよく目立ちます。ヤドリギは大きさ5mmくらいの黄色やオレンジ色の実をつけます。これが小鳥にとってたまらなく美味なのです。この実を食べた小鳥はお腹の中に未消化の種をかかえたまま遠くまで運びます。

 ここからがヤドリギのエライところなのですが、種のまわりにはネバネバする粘着質のものがついていて鳥の消化管の中でも失われません。未消化のまま排泄された種はあまりにもネバネバしているので排泄された糞は、なかなかお尻から切れ落ちてくれません。そこで鳥は枝にお尻をこすり付けて、ねばつく糞をこすり落とすのです。そのまま枝に貼りついた種は寄生主の枝に根付いて成長します。

 子孫を残すためとはいえ、植物であるヤドリギのこのたくましさには感動を覚えます。一生懸命生きているヤドリギの姿を見ていると、自分も頑張らなくてはと思うこの季節です。

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