ハンマーナイフモア

 2014年、山荘の仲間として迎えた「ハンマーナイフモア」が10年の時を経てオシャカになってしまった。昨シーズン終わりに石に乗り上げ刃に大きなショックを感じて以来、パワーを上げると本体が耐えられないほど振動し使用できなくなってしまった。あんなに一生懸命働いてくれた大事な仲間なので部品交換で治るものならと交換用替え刃を取り寄せ、試みたが回転する芯棒自体が変形しているらしく諦めた。

 新しい「ハンマーナイフモア」を購入するにしても、あと何年生きるかわからない身にとって大枚を費やすのはモッタイなく、今年は刈払い機で済まそうと思っていたので、なかなかヤル気になれず春から草が伸び放題。台風10号の被災情報が流れるも、この辺りはほとんど影響なく絶好の草刈り日和というか熱射病が心配されるほどの高温好天気。歯塚供養も近いことから、ようやく重い腰を上げた。

伸び放題の雑草

草払い機

 ハンマーナイフの場合、キャタピラで自走し刈った草を細かく砕いてくれる。ただ通り過ぎるだけで後片付け不要。刈払い機は根元を切るだけなので長い草が残って刃に絡みつく。そのまま続けていると絡んだ草で刃の回転が止まってしまう。そのため刈り倒した草を熊手で集め、片付けながらでなければ効率よく刈ることが出来ない。この作業が重労働。10年前のまだ体力があった自分でも馬車馬のごとくツライ作業に耐えられず、ハンマーナイフを買ったというのに。

 ある程度刈り終え、掻き集めた草を軽トラに積んで捨てに行く。

軽トラに積んだ雑草

 汗をかきかき水筒の水がなくなるまで続け、今日の作業は終了。まだ半分以上残っているが、どこまで体力が続くのやら。

草刈後

草刈り

草刈り

手が届かない姫リンゴ

姫リンゴ

姫リンゴ

 姫リンゴの実が熟している。いつもなら低い枝の実を採り放題なのだが、雪の重みで枝が折れたせいで、かなり手を伸ばさなければ収穫できなくなってしまった。梯子をかければ真っ赤に熟した実に手が届くのだが・・・

 整枝・剪定もせず育つに任せっぱなしの結果、実に手が届かないサクランボ同様、高木になり過ぎてしまった。

 この時期だけの「姫リンゴジャム」は格別の味なのだが、今年はお預けのようだ。

 池の淵に立つ柳の大木が倒れた。根元を見ると大きく裂けているので、余程の強風が吹き荒れたようだ。そのままにしておく訳にもいかず、チェンソーで伐り倒し玉切りにして運び出すことに。池の上に張り出した部分は、手の届くところまで。それ以上、根元に近いほうは池の中に入らなければ無理なので放置。

柳の大木倒木 柳の大木倒木

 これが全部、池の中に倒れたのであれば手の出しようもないが、幸いというべきか災いというべきか近くの桜の木にダメージを与えながらも取り除ける状態。桜にしてみればいい迷惑で突然降ってわいた災難に「ナニすんのさ?」状態で、かなりの枝をもぎ取られ痛々しい姿に。

柳の大木倒木

ウンコ臭い柳の木 ウンコ臭い柳の木

枝が折れた桜の木 倒木を片付けた後

 あらかた伐り終え、見晴らしもよくなったところだが。どうにも気分が晴れない。というのは、ウンコ臭いのだ。昼食を食べ過ぎたせいかお腹を壊したらしく、山荘のトイレで用を足すことに。オーバーオールを脱ぐのは結構大変で、ひょっとしたら手間取ってる間に漏れてどこかに付いてしまったのかと思いながら落ち込んだ気分での作業。玉切りにしてもかなりの重さがあり、抱え込んで運搬機に乗せ軽トラまで運ぶ。また抱え込んで軽トラに乗せる。その作業中、どうにもウンコの臭いがついてくる。もうこうなったら自分がウンコ臭いのだと思うしかない。漏らした記憶はないのだが、それでも臭い。

ウンコ臭い柳の木

 来年用の薪にするため玉切りにした柳の木と桜の枝を自宅に運び、1階玄関に積み下ろした。ここで少し風に当て、合間を見て割って薪棚で乾燥させるのだが。やっと、わかった。これだけ大量に1か所にまとめて積み上げると、ウンコの臭いがスゴイことに。これだったのだ。なんと木の匂い。柳の木の断面に鼻を近づけると「犯人は、お前か!」。

 ヨカッタあー。俺じゃないじゃん。漏らしても記憶にないほど呆けちゃいなかったあー。それでも、臭い木を丸抱えにして作業していたせいでオーバーオールにもウンコの臭いが染み付いている。即、洗濯機に直行。

ウンコ臭い柳の木 ウンコ臭い柳の木

 あれから、何日か経っているが未だに1階玄関から臭いが漂っている。日中は、シャッターを開け風が入るようにしているが、そう簡単に臭いはなくならないようだ。

 ネットで「ウンコ臭い木」を調べてみた。ケヤキやイチョウなども臭うらしいが、柳が臭いというのは見つけられなかった。こんなに臭いのに話題にも上らないというのは、ひょっとしたら「ウンコヤナギ」という新種なのだろうか。かって、柳のマナ板は高級品と聞いたことがあるがホントなのか?

 山荘に春の訪れを告げるクロッカスと福寿草。

春を告げるクロッカス

春を告げる福寿草

 間伐作業の切り落としを拾いに山に入った。結論から言うと「結構大変」というか「滅茶苦茶大変」。まだ完全な雪解け前なので作業道がヌカるんでいるところもあり、軽トラを乗り入れることはできず。結局、ホンダの運搬車で山に分け入り切り落とし材を積んでは長い坂道を降りてくる。キャタピラーが付いてるとはいえ、ヌカるんだ凸凹道に車体が傾き倒れそうになる。何よりも間伐材の根元を切り落とした部分、太くて重い。運搬車や軽トラへの積み下ろしは重労働。重量挙げの選手になったみたい。当然のことだが長さはバラバラ。不揃いの長さは割って薪にして燃やすには問題ないが、乾燥のため薪棚に積むには一工夫いりそう。

 結局、運搬車3往復でギブアップ。それでも軽トラの荷台いっぱいになった。作業道が乾く頃には暑い季節がやってくる。いつものように近間で伐採して薪を作ったほうが楽だとは思うが、転がる切り落としが放置され朽ちてゆくのもカワイソウな気がして。

間伐作業の切り落とし

 森林組合に申し込んでいた間伐の補助事業、雪のある季節に作業を進めるということだったので様子を見に行った。いつもなら軽トラが埋まる道路も、作業車が入るため除雪が万全で難なく現場に到着。日曜のせいか作業している様子はなく、重機のそばに切り出された間伐材が積んであるだけ。

切り出された間伐材

間伐跡地

 林齢60年のカラマツを間伐し5年後には皆伐の予定だが、25年ほど前に800本もの太いカラマツが盗伐された場所。犯人は逮捕されたが何故か不起訴になり、まったく保証もなく泣き寝入りに終わった事件。なぜ具体的な本数がわかるのかといえば、事件捜査のため被害者である私は丸1日診療を休んで警察の現場検証に立ち会うことになった。雨に煙る中、警察官が着る分厚い上下の黄色い雨合羽に身を包み山の中を歩きまわり、1本1本の切り株の直径と位置を図面に記入してゆく。残っている立木より太い切り株ばかりが800本。犯人は当然、金になりそうな太い木ばかり伐っていったに違いない。

 頼んでもいない間伐を頼まれたと偽り、書類を偽造(白紙にハンコを捺してもらったと主張)していたにもかかわらず「間違って伐ったのであれば誤伐であり盗伐ではない。犯意がなく、伐った原木の販売代金と掛かった経費を差し引くと利益が僅かなので起訴できない」という検察の説明。「はあ?1円でも泥棒は泥棒だろうが!」と憤ってみてもどうにもならず。何よりも腹が立ったのは、原木を運び出すためにブルトーザーで引っ張りまわしたらしく山の中が荒れ放題だったこと。荒れ果てた山を見るのは悲しく、こんなに荒れるなら手を入れず自然のまま朽ち果てるほうがいいと思った。

 あらためて盗伐について調べてみたら、「盗伐しても不起訴。その背景に透けて見える林業の闇を探る」という記事を見つけた。起訴しない背景に、このような事情があったのかと思うと余計に腹が立ってくる。

※写真は今回の間伐作業道入り口
間伐作業道入り口

 重機どころかトラックでも通れそうな作業道が整備された今回の間伐、やはり悪意のある前回とは大違い。作業道に沿って登っていくと、長さを切りそろえるためにカットされたのか薪にちょうどいい長さの玉がたくさん転がっている。今年は、自分で伐り倒さずに拾い集めるだけで薪が作れてしまう。「おじいさんは山へ薪をひろいに」の楽しいゴールデンウィークが待っている。運搬が大変そうだが、作業道があるので「ホンダの力丸君」に頑張ってもらえば大丈夫。

作業道脇の切り株

作業道脇の切り株

晩秋の野花南山荘

 暖かな陽に包まれる晩秋は、一番好きな季節。夏に生い茂った葉が落ちると遠くまで景色が見渡せるようになる。陽の暖かさと静寂の中、人生の秋を思い心穏やかになる。

晩秋の野花南山荘

晩秋の野花南山荘

晩秋の野花南山荘

晩秋の野花南山荘

晩秋の野花南山荘

晩秋の野花南山荘

ハナイグチ

ラクヨウキノコ

 雨が多く平均気温15℃以下、最低気温10℃前後になるとラクヨウキノコが一斉に出始める。それ以前にも単発的に見られるが採れる量はごくわずか。

 毎年、秋分の日に行う「抜歯塚供養」と「家族総出のラクヨウキノコ狩り」だが今年は間に合わず、1週間ほど遅れて大量発生がやってきた。

 他にも食べられるキノコは見つかるが、やはり「ラクヨウ」を見つけた時の喜びにはかなわない。同じラクヨウと呼ばれるキノコでも「褐色のヌメリイグチ」よりも「茶褐色のハナイグチ」は別格。「オンナキノコ」の女王様は気品に満ちている。

 味噌汁にする限り、ほとんど味に違いはないが、その容姿から見つけて嬉しいのは、ハナイグチ(オンナキノコの女王)>ヌメリイグチ(オンナキノコ)>シロヌメリイグチ(オトコキノコ)。

 今夜は、ラクヨウの味噌汁でタメ息をつくほどの幸せに浸る。

蜂に刺された手

 我が家では、山荘で伐った薪だけじゃなく製材所のご厚意で頂く端材も焚いている。端材は薄いので、よく乾きよく燃えるので重宝している。製材所から連絡があると、軽トラで持ち帰り薪の長さに切りそろえ積んで乾燥させる。

 昨日の積み込み作業中、脇に落ちた端材を拾おうと地面に手を伸ばした瞬間、右手に激痛が走り思わず手を引いた。何が起きたのか分からなかったが、そこから飛び去るクマンバチみたいにデカい蜂の姿を見て「ヤラレタ!」を実感。痛いのなんのズキズキが止まらない。手袋を外すと親指と人差し指の間に刺されたっぽい跡があり、まわりがクレーター状に腫れてきた。ちなみに刺すのは「スズメバチ」「アシナガバチ」「ミツバチ」「マルハナバチ」の4グループ。今回のデカさと丸っこい姿からマルハナバチと思われる。

 作業を切り上げ帰宅し、向かいの薬局へ。ステロイド軟膏と痒み止めにアレルギーの薬を処方してもらうもズキズキは治まらず。クレーター状どころか、腫れは全体に広がり手の甲を真っ赤に染め始めた。これは、マズイんじゃないの。よくスズメバチに刺されて死んだ人の話も聞くし、ショック症状も心配になり市立病院の救急外来へ。「蜂に刺されたのは初めてですか?」と聞かれ、70歳を超える長い人生、あったような気もするがアブなのかハチなのかブヨなのかも覚えてない。「たぶん」と答えると「今回は初めてのようだけど、2回目以降はショックを起こすかもしれないから気を付けて」と脅され注意され、念のためステロイドの点滴を受けることに。

 えっ、それって、ひょっとしたら2度目はショック症状で死ぬかもしれないってこと?「山で働く人達は、ショックを起こすと救急車も間に合わないので、刺されたときに備えてクスリを持っていて自分で注射するんです」と看護師さんが教えてくれた。えー、ソレ欲しーい。私も山で働いている遊んでいるもんで。

 45分ほどの点滴が終わるころには、ズキズキする痛みは止まらないが心持ち腫れが引いてきたような気が。時間とともに効いてきたらしく就寝時には、ほとんど腫れが引いた。というか、手の甲の腫れは完全に治り刺された場所にシコリが残り触ると痛い程度。

 やったあ!効いたじゃん。さすがステロイド!

 と感心して眠ったのはいいが、朝起きると再びバンバンに腫れている。時間がたちステロイド効果が消えてしまったようだ。とはいえ今日は日曜日、ショック症状もないのに再度救急外来を訪れるのは申し訳なくこのまま我慢することに。今は手の甲から手首あたりにまで赤い腫れが拡がり、突っ張らさって手を握ることもできない状態。ズキズキ痛みはないので楽にはなったがアレルギーの薬を飲んでいるにもかかわらず、右腕全体のどことは言えない痒さに耐えている。

 それにしてもステロイドの効き目たるや目を見張るものがあるなあと、改めて驚きながら痒さを紛らわすため腫れた右手でブログを書いている。何かして気を散らしていないと、痒くてたまらないんです。明日起きたら、右腕全部が腫れているのかしら。

端材の薪 端材の薪

端材の薪 端材の薪

端材の薪 端材の薪

 よう考えたら以前にも「似たようなこと」があったような気がする。ひょっとしたら今回が2度目なのかも?ヤバいじゃん。

※ 後日談を追加

 明けて月曜の朝、腫れは手首にとどまらず肘の少し下まで上がってきた。なんでこんなに腫れるのか調べていたら「蜂に刺されても1回目は腫れない理由」というのを見つけた。

 えー、そうなの?1回目は腫れないの?

 以下、要約してみると「そもそも蜂に刺されて腫れるのは、毒を排除しようという防御反応(患部に白血球や細胞修復物質が動員される)によるもの。人が初めて蜂に刺されても脳は「蜂の毒を毒として認識していない」ため、患部に白血球や細胞修復物質は動員されず炎症が起きず、強く腫れることはない。しかし、その数時間後に体に異変を感じ「この毒が入ってきたら怖い」ということを学習する。2回目に刺された場合に強く腫れるのは、過去の記憶から「前にやられた蜂毒が入ってきたから注意せよ」と免疫が作動し白血球が攻撃し炎症が起きるため。3回目はさらにひどい。2回目に蜂の毒が怖いと認識した脳は、3回目はさらに過剰に反応し副腎や脳からカテコラミンが大量に作られ、カテコラミン分解酵素の反応が追いつかずパニック症状を発症することもある。4回目に刺されたときの反応は、過去に受けたストレスや病歴により防衛反応に個人差がある。5回目に刺された場合、個人差なく強く腫れることはない。それは脳が蜂毒では命を落とすことはないと学習したから。」(引用)

 ということは私の場合、こんなに腫れているので今回が初めてではなかったことになる。「似たようなこと」で刺されたのも蜂だったとすれば、少なくても今回が3回目。あと、2度ほど刺されたらもう腫れることはないらしいが、ホントに信じていいのかしら。

 天気と相談しながら作業を進めていたブランコ修理が、やっと終わった。サビ落とし、ペンキ塗り、座板の加工塗装、ロープワーク、何色にしようか迷いながらホームセンターをウロウロ、どれも楽しい。

 一応目安としてロープの長さを決め座板に結んでいたが、実際に吊るして乗ってみると意外に伸びる。ブランコの安全基準*では、最低地上高は35㎝らしい。それ以下だと危険ということなので、座板の位置をそれぞれ地面から40cmと45cmに調整。片方のロープを結んで固定、それに合わせて反対のロープを結ぶ。その都度、乗って揺らしてロープの伸びを確認。水平でなければ結びなおし。何度も繰り返し満足な結果になったのはいいが、あまりにも揺られ過ぎてクルマ酔い状態。

 錆びたチェーンの代わりに、対候性耐水性があるという16mmのクレモナSロープを使用。吊るす部分は、ネットで検索した漁師結び。確かに強固。リングキャッチの部分でステンレスリングを外せるようにしたので、冬期間はロープを外し座板をハウスに片付けることができる。

 いかにも遊具という感じのポップな配色に満足している。イメージは「ポップミュージック(juice=juice)のMV」。今まで、この作業を内緒にしていた孫にLINEで完成画像を送ったら「ブランコ、どうやってつくったの?」と返信。「サビをおとしてペンキをぬって...」と返すと「だとおもったよ。ジイジのてにペンキついていたからね」。とっくにバレていたみたい。これで喜んでくれればジイジ冥利に尽きるというもの。

ブランコ修理 ブランコ修理

ブランコ修理

ブランコ修理 ブランコ修理

ブランコ修理

ブランコ修理

*都市公園における遊具の安全確保に関する指針(国土交通省)によると、一方向ブランコの場合、スイングクリアランス(着座部底面の最下点から着地面までの間隔)は、子どもが着座した状態で350㎜を基準とし、+100㎜までは許容範囲とする。

孫が喜ぶブランコの色

ブランコ修理 ブランコ修理

錆びたブランコのシャックル ブランコのシャックル錆落とし

 軽トラの荷台に脚立を乗せ、錆びたブランコの鎖を切断。充電式ディスクグラインダーの威力は素晴らしい。シャックルの錆を落としてみたら、まだまだ使用に耐える状態なので、ここにステンレスのリングキャッチを引っ掛けロープを固定する。支柱の錆を落として全体を塗装予定だが、あとは天気と相談しながらの作業。問題は、何色に塗るか。孫が喜びそうなのは、やっぱこのミュージックビデオに出てくる遊具の色なんだろうなあ。

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