ややこしい話だが、シロハツは食べられるがクロハツには毒がある。親戚のシロハツモドキには毒があり、クロハツモドキには毒がない。猛毒のニセクロハツもある。
クロハツモドキの見分け方は、カサ裏のヒダが密であること。クロハツ、ニセクロハツのヒダは粗い。ニセクロハツは傷つくと白から赤に変色するが、クロハツとクロハツモドキは赤く変ったあと黒くなる。モドキのほうが黒変のスピードが速い。よほどグッドタイミングでクロハツモドキを見つけないと、たいていの場合、虫や枯れ葉に傷つけられて黒くなっていることが多い。別に無理して食べなくてもいいが、量が多いのでなんとなくモッタイナイ気がする。
テングタケの親子とミヤマタマゴタケの兄弟。微笑ましい。
3日続けてタマゴタケの話題になるが、なんたって今が旬のキノコ。その派手な装いのため、遠くからでも見つけやすい。確かに美しく、艶やかな自慢の姿を見てほしい気持ちもわからないわけではないが、見つかれば摘まれてしまう運命。もっと密やかにしていれば、見つかることもなく命を永らえることができるのにと可哀想になってくる。
河島英五ではないけれど「目立たぬように、はしゃがぬように♪」と、時代おくれの男のように生きていたいと思う私だが、タマゴタケほど艶やかで美しく可愛らしく人気アイドルのような存在では難しいことなのかもしれない。
ただ、竹内久美子のセルフィッシュジーンに感化されている私が思うに、私に摘まれたタマゴタケはカゴの中で揺られながら移動する間に、その脆さゆえにカサが崩れアチコチに胞子を撒き散らし広範囲に子孫を増やす作戦をとっているのではないだろうか。だとすれば、わざと目立つ姿でアピールし「私をおウチに連れてって」と誘っているに違いない。うーん、恐るべしシタタカなタマゴタケ。と勝手に解釈しているのだが。
今夜のメニューは、タマゴタケの卵とじ。この味は、タマゴタケでなければ出せないだろうなあ。
また、アレを見つけてしまった。おおよその見当はつくが「こっち」なのか「あっち」なのか。あと何日かで判明する。