何日か続いた雨が上がり、気温も下がり絶好のキノコ狩り日和。今年の山荘はアカヤマドリタケの当り年らしくアチコチに顔を出している。旨いキノコなので虫も好んで喰う。大きな傘は割ると真っ白でふわふわのパンのようだが、大きなものにはたいてい虫がいる。先日のポルチーニは陽に干して乾燥してあるので、アカヤマドリは無視。
キノコ狩りの魅力の一つは、見つける楽しさ。目を凝らしながら散策していると、いままさに殻を破って顔を出そうとしているタマゴタケの幼菌を見つけた。あまりにも可愛らしく食べるにはまだ早いので写真撮影のみ。その側に見つけたのは、ゴルフボールのように小さく真っ白なテングタケの幼菌。もちろん食べられない毒キノコなので写真撮影のみ。
今年2度めの遭遇、ハナビラタケ。このキノコは、白くて大きいため遠くからでもよく目立つ。まるでウサギがうずくまっているように見える。美味もさることながら、免疫力を高める天然の薬効キノコ。見つけるタイミングによって、朽ちてボロボロ状態だったり出始めで小さ過ぎたり収穫には運が作用する。
枝豆の実が充実する前に何者かに葉を喰われてしまった。ミカドフキバッタやコガネムシの被害にしては極端すぎる。鹿かキタキツネかアライグマによるものと思うが、今ひとつ足跡がハッキリしない。ジャガイモ畑と違ってキチッと防獣ネットで囲ったはずだが、キツネやアライグマならネットの下を潜って侵入できるし、鹿であれば、上を飛び越えることも可能。
やはり、山の中での畑作はナメたら泣きをみる。とはいえ、これ以上の獣害対策といえば電気柵や完全ハウス栽培。ただ、キツネやアライグマは電気柵の下を通り抜けるらしく、ビニールハウスを建設するには営農を目的としない私にはコストパフォーマンスが悪すぎる。昔、同じ場所にブドウ畑が広がっていた頃には、電気柵など見たこともなかった。獣害の心配もなく人は人、獣は獣という棲み分けがなされノンビリした世の中だったが、いつの頃からか人里にかぎらず山の中まで住みにくくなってしまったようだ。
それでも何年か前まで、ジャガイモだけは鹿の害を受けなかったこともあり、防獣ネット外で育てたのだが、結果的に、ほとんどの葉を喰われ茎だけという悲惨な状態。この状況から察するに、鹿ではなく最近全道に勢いを増しているアライグマの可能性が高い。あらいぐまラスカルの人気でペットとして飼われ、逃げたのか捨てられたのか野生化し自然繁殖しているらしい。一時期、このあたりでも野生化したミンクが増え、山荘の池に棲む鯉が全滅する被害にあったことがある。最近、見なくなったのは、何らかの天敵に駆除されたのかもしれない。いずれアライグマも同じ運命をたどるのだろうか。ラジオで聴いたが、増えすぎた鹿対策やヒグマ対策には、オオカミを山に放すことが一番の解決法らしい。ただ、北海道では絶滅してしまったのでヨーロッパから連れてくるという具体的内容。いつか実現して、獣害から開放されることを願っている。