アカヤマドリタケ。直径30センチ、厚み10センチの巨大キノコ。
以前記事にした「カラカサタケ」も大きかったが分厚さでは、こちらの方が断然スゴイ。傘の表面はヒビ割れ、見た目はグロテスク。比較のために横に置いた腕時計と比べると、その巨大さは一目瞭然。ただし大きくなりすぎると虫食いが多いので、食用にするには傘の開かない固くしまったものを採る。幼菌は半球形のまんじゅう形で表面がビロード状、濃いオレンジ色でシワシワ。のちにほぼ平らに開いてヒビ割れる。この特徴はアカヤマドリタケだけなので、他のキノコと間違えることはない。
アカヤマドリという名前だが、イグチ属のキノコで、ヤマドリタケ属のヤマドリタケやヤマドリタケモドキとは種類が違う。ヤマドリタケやヤマドリタケモドキは、イタリアではポルチーニ、フランスではセップと呼ばれるが、アカヤマドリはヨーロッパには生えていないらしい。和食にもイタリアンにも合う。天ぷらや茹でてポン酢でも旨いがパスタにも合う。一番のお勧めは分厚くスライスしてバター焼き。
今日の収穫は、アカヤマドリタケとヤマドリタケモドキ。これでも小ぶりのアカヤマドリだが、大きさをわかりやすくするため、ハガキと一緒に写している。大きな傘の直径は15センチくらい。黒っぽいのはヤマドリタケモドキ。ヤマドリタケは針葉樹林、ヤマドリタケモドキは広葉樹林に生えるらしいが、山荘は混合林なので、どこにでも出てくる。外見がよく似ているドクヤマドリタケとの違いは、柄にある網状の模様。柄の途中まで網目があるのはヤマドリタケ。全体に網目があるのがヤマドリタケモドキ。ドクヤマドリタケには網目がないので区別できる。
以前、「野花南産ポルチーニの食レポ」を書いたが、とにかく旨い。ヨーロッパのマツタケと呼ばれ、まさに「キノコの王様」「香りの女王様」。あまりに美味しくて2人前を平らげてしまった私の身に起こった出来事は「こちら」。