タマゴタケには、いくつかの種類がある。幼菌時代、鮮やかな朱色の本家本元タマゴタケ、黄色のキタマゴタケ、ゆでたまごのようなシロタマゴタケ、燻製たまごのようなミヤマタマゴタケ。他にもタマゴタケモドキ、タマゴテングタケ、タマゴテングタケモドキ、ハマクサギタマゴタケ、シロタマゴテングタケ、シロタマゴテングタケモドキ、ミヤマタマゴテングタケなど種類は豊富。
これらは、スーパーマリオブラザーズのベニテングダケ同様、テングタケの仲間であり、ほとんどが毒キノコ。唯一食べられるのがタマゴタケ。美味であり、ヨーロッパでは高級食材として扱われているという。それ以外は毒を持つが、特にタマゴテングタケ、シロタマゴテングタケはドクツルタケとともに「猛毒キノコ御三家」といわれ、キノコで死ぬ人の9割がこれらが原因。食べてから発症するまで24時間もかかるため、ほとんどの毒が体内に取り込まれてしまい1本でも致死量になる。解毒剤はない。最初に激しい嘔吐、下痢、腹痛、痙攣が起こり、一時的に回復するが、その後数日で内臓が破壊され5割の人が死亡するという。助かっても後遺症が残るらしい。
恐るべし毒キノコ。そんな怖いキノコは珍しくない。散策していると、その辺に普通に生えている。写真は、ミヤマタマゴタケ。まるで燻製たまご。成長すると、かなり大きくなり遠くからでも目立つ凛々しい姿になる。
紅葉した落ち葉や枯れ葉が少ないこの季節、土色や緑色の景色の中で派手なオレンジ色のカサはよく目立つ。本家本元タマゴタケは、今一番の目立ちたがりや。今日も何本かゲットしたが、タイミングがずれると朽ちてしまう。まさに一期一会の間柄。そんな貴重な縁で結ばれた愛しいキノコを、頂きものの最高級「カルピスバター」で炒めた。いつものバター炒めより数段旨かったなあ。