まるで卵の殻そのもの。成長したタマゴタケを根元から折ったところ。
こんなに派手な色彩のキノコは、ケバいネエちゃん同様毒がありそう?だが、見た目で判断してはいけない。かなり美味なスグレた食菌。
テングタケ属なので外見は、毒キノコのベニテングタケに似ているが、特徴を知ってしまえば間違えることはない。カサの色は赤から赤橙色。形は最初は卵型でやがて饅頭型になり、最終的には中央に出っ張りのある平らな形に変形し黄色味を帯びていく。縁にはハッキリ条線が現れくる。裏ヒダは黄色で、柄は黄色味をおびマダラ模様がある。なによりも根元には名前の由来のタマゴ型のツボがある。
炙って塩を振ってもバターで炒めても汁物にしても旨い。味噌汁にするとカボチャの味噌汁のように黄色くなり、甘く濃厚な旨味を楽しめる。この黄色い色素こそがタマゴタケの旨味成分なので、採ったあと水洗いせず土やホコリを削りとったり払うだけにして調理する。ご飯に炊き込むと、見た目サフランライスのような「タマゴタケご飯」だが、まるで「タマゴカケご飯」の色になる。想い出すだけでヨダレが溢れてくる。
カゴに入れて歩いているだけでカサが壊れるほど脆いため、一般には流通できないらしい。