このキノコに出会うといつも仮面ライダーの宿敵、悪役ショッカーをイメージしてしまうのは何故だろう。トゲトゲに覆われたオゾましい姿、汚らしいモノトーンの地味さ。一見毒キノコのように思えるが、ラクヨウやヤマドリタケと同じイグチの仲間。食べられるキノコだそうだが、まったく食欲をそそられない。モノの本によると、見た目と違って結構美味らしい。
この写真は、オニイグチかオニイグチモドキのどちらかだが、見た目が同じなので区別がつかない。傘には黒い固いトゲ状のササクレがあり、軸はしっかりしている。傘裏の管孔は幼菌では白く、成長すると黒くなり傷つけると赤変し黒くなる。痛みが早いので、採ったらすぐに調理しなければならないとのこと。虫だしのため塩水に浸けると墨を流したように真っ黒になると聞くと、イカ墨料理のような旨味成分を連想させる。食べてみたい気がするが、やはりグロテスクな外見に気後れして未だに試していない。