不注意の代償

 先々週頂いた美味なる野花南産ポルチーニ、食後5時間経っても体調に変化なく、もしやと危ぶんでいたドクヤマドリではなかったらしい。美味しいものを頂いて幸せな気分でベッドに入ったのだが、朝の4時頃、お腹が痛くて目が覚めた。トイレに行くとクダっていたが、用を済ますとスッキリと治まった。キノコの毒のせいかしら?と思ったが、どうも症状が違うようで、ただの食べ過ぎだということに思い当たった。というのも、レシピ通りに作ったクリームペンネは2人前。私を信用してない家内は全く口にしないので、一人で2人前を平らげてしまったのがマズかった。もともと硬めに茹でたペンネを、旨い旨いとあまり噛まずに呑み込んでしまったことに原因があるようだ。結局、毒がなくても食べ過ぎは身体に毒ということ。

sony DSC-TX10 翌々日、暑い日差しの中で山荘の草刈り。あまりの暑さに耐えきれず作業を中止して帰ってきた。作業用のツナギは汗でビッショリ。即、洗濯機に放り込まれた。その夜、カメラを探したが見つからず。ひょっとしてツナギのポケット?と家内に聞いてみると「そういえば、洗濯機でゴトゴト音がしてた」と云う。確かめてみると、1時間近く全自動洗濯機で洗われ脱水されたデジカメが出てきた。幸いに私のデジカメは完全防水。水深5メートルの水中撮影もOKというスグレモノ。耐衝撃性も1.5メートルの高さから落としても大丈夫という「イナバの物置」みたいに頑丈なヤツ。とはいえ、洗濯機の中でガツンガツンとアチコチにぶつかっていたようでレンズカバーがめくれてグンニャリひん曲がっている。しかし、機能的には全く問題なく、撮るのも観るのもOK。さすが、サイバーショットTX10。ただ、レンズカバーを取り替えなければ、レンズはカバーされないわけで、やむなく修理に出した。買って1年にも満たないが、原因が原因なだけに保証の対象外。修理代11,760円、実にもったいない。これだけあれば、何回うな重が食べられたことか。誠に悔しい限りだが、不注意の代償にしては高過ぎね?写真は交換済みレンズカバーの部品。

 1週間が過ぎ、暑い日差しもかげり週末にかけて久々の雨に恵まれた。この季節、雨が降るとキノコが顔を出すんじゃないかと心ここにあらずの心境になってしまう。今日も夕方、山荘へ出かけた。秋の夕暮れは早くあたりはすでに薄暗いせいで、なかなかキノコは見つけにくい。特に、ラクヨウを探しに行ったのだが、まだ時期的に早いようだ。そんな中で本日一番の収穫、ハナビラタケ。「幻のキノコ」「免疫キノコの王者」。ヨーロッパでは「カリフラワーマッシュルーム」、特にフランスでは「モリーユ・デ・パン」と呼ばれる。アガリスク以上に癌に効くというキノコ。最近、栽培可能になったそうだが、やはり天然物の価値は高い。いつもは、バターで炒めたり乾燥してから炊き込みご飯にするのだが、今年は冷凍してみた。なんたって、スゴク身体にイイと云うことなので「ファイト・イッパーツ!」というときに喰ってやる。

ハナビラタケ ハナビラタケ

午後の暇つぶし

 仕事のメインは息子なので、オマケの私は暇してる。それでも午前中は「私でなければ」というリクエストに応えて結構忙しい。人間、必要とされるうちが華。アリガタイことです。いつまでアテにされるかわからないが、あくせくしないで働けるのは幸せなこと。

知恵の輪 仕事中の余暇?は、もっぱら読書。ほとんどが推理小説。最近特に小難しい内容の本は読めなくなってしまった。興味のあることしか頭に入らないのは、歳のせいかも。あとはブログの更新やネットサーフィンで時間をつぶしている。いや、つぶすという言い方は良くない。時間を有効に活用している。

 そんな暇な午後の私にとって、新たな楽しみ。待合室にある「知恵の輪」。息子が解き終えたものを患者さん用に置いてあるのだが、これがなかなかの難物。レベル1からレベル6まであって難易度が低いのは、なんとか解けるが、さすがにレベル6は難しい。指が金属臭くなるまで格闘している。

 最近やっと、レベル6の一つが解けた。こういうのは解けた瞬間の喜びは大きいが、解き方を覚えてしまうと、急に興味を失ってしまう。まるで「オンナをものにするのと同じ」と言ったら怒られそう...

知恵の輪 知恵の輪

カメラ型電動・・

 カメラの調子が悪い。レンズカバーをスライドすると、電源"on"でカメラ本体がブルブル震え出す。それも生半可な振動じゃなく、かなり強力。まるでバイブレーター。言い換えると、カメラ型電動コケシに生まれ変わってしまった。

 内蔵のモーターが原因らしく、接触が悪いと暴れ出す。その頻度が高くなり、今では10回のうち9回はカメラとしての用を為さない。振動する以外は、液晶パネルも生きているのでモニターできるが画像が揺れてナニがナンだかワカラナイ。とりあえず写してみると・・・

 これじゃあカメラとして役に立たず、あとはマッサージ器として生きてゆくしかないようだ。もともと息子のお古を譲り受け、塗装が剥げるほどタフな使い方をしてきたのだからショウガナイ。おシャカになったサイバーショットT9の遺影を携帯のカメラで撮ってみた。

 

 だからといって、携帯電話をカメラ代わりにしようとは思わない。やはり、カメラはカメラ。単なる道具だが、それだけではないコダワリがあってもイイ。長年、連れ添ってきたT9だけに愛着はあるが、ここが替え時。次は、ナニにしようかなあと考えるだけで楽しくなる。

携帯灰皿

 河島英五の「時代おくれ」が、カラオケの十八番。あんなオトコのように生きてみたいと思うが、なかなか難しい。そんな私にも「時代おくれ?」な部分があり、この禁煙社会にあっても今だにタバコを吸っている。

 一応はマナーを守ろうと、携帯灰皿を持って出掛けるのだが薄くてかさばらず、その上容量の大きいモノが理想。そんな中でも「携帯用酒精綿入れ」が使いやすい。往診に来たお医者さんが注射をする前に、肌を拭くときに使うアルコール綿が入ってるヤツ。今こんなモノが使われているかどうかわからないが、昔から我が家にあった錆びて汚れていたのを磨いてキレイにした。なかなか使い勝手がイイ。

 

かなりシツコク

 ちょうど1年前「最後に愛は勝つ・・・」でも書いたが、お気に入りのものは徹底的に使う。欠けた湯呑みを金蝋で溶着して長年使っていたが、またまた欠けてしまった。

飲みくちが欠けた湯呑み茶碗 飲みくちが欠けた湯呑み茶碗

 新しい仕事場には技工室がないので、やむなくコンポジットレジンで修復してみた。これでしばらくは使えそうだがツギハギだらけで「趣のある風景」には、ほど遠くなってしまった。この陶器を焼いた作家は、もうこの世には居ない。もし今、この茶碗の変わり果てた姿を見たら嘆くのだろうか、それとも喜んでくれるのだろうか。

飲みくちが欠けた湯呑み茶碗をコンポジットレジンで修復

 昭和25年、五黄の虎として生まれた私は、バレンタインデーに60回目の誕生日を迎え、第二の人生を出発することになった。特に深い感慨もなく、自分が60代になった実感がわかない。それでも世間からみると正真正銘のジジイになってしまったらしい。

 今日の日を祝い、息子がフレンチをご馳走してくれた。日頃縁のない高級店でのひとときは夢のように過ぎ、本物の味を堪能した。ところが、締めくくりのデザートを口にした瞬間、あまりの旨さにそれまでに食べていた全ての味が記憶から消えてしまった。人を感動させる仕事に羨ましさを感じ「こうありたいものだ」と自分を戒めて帰ってきた。

 帰り道、息子に導かれるままヨ○バ○カメラに寄り、時計をプレゼントされた。というのも私が身につけている腕時計は、自分が高校3年生の時、お年玉を貯めて買った「セイコースポーツ5」。当時8500円だったが、一度壊れて修理に1万3千円もかかった代物。今から42年も前の時計を気に入って大事に使っていたのだが、あまりにもみすぼらしく思ったのか、ソーラー電波時計の高級品を買ってくれた。

 

 これからは、自動巻のように揺らすことも時刻を合わせる必要もなくなった。というより息子に贈り物をされたという事実が、なによりも息子の成長を実感し、自分の役割も半ば終えたんだなあという想いに嬉しさと幸せを味わった。

 そんな素敵な一日を札幌で過ごし、帰宅途中、高速道路のサービスエリアで面白いモノを見つけた。もちろん、食に満足している今日の私は、見るだけで買いはしなかったが、第二の人生を踏み出し大人になったというのに、なんとなくソソられる。

貼れないカイロの悲劇

 いつまでも寒く雪の多い日が続いている。ついに先週は1日たりとも家で夕飯を食べることが出来なかった。それでも夜遅く帰ると雪掻きに精を出している。

 

ママさんダンプ 今のところ「ママさんダンプ」の出番はないが大量に雪を運ぶには欠かせないアイテムだ。このネーミングはユニークだが、なぜ「パパさんダンプ」ではないのだろう。このメーカーの人が名前をつけるとき、自分が雪掻きをやりたくないばかりに、雪掻きは女の仕事だということを主張したかったのかもしれない。それとも、ブルドーザーのパワーイメージからダンプように馬力ある自分の奥さんを連想したのだろうか。

 家に居ると必要ないが、カイロがあると暖かい。このところ衣服に貼るタイプが主流だが、ただ安いという理由で家人が貼らないタイプのものを買ってきた。10個で38円!これはお買い得だ。ところがクッツカナイのでズボンのベルト付近にハサんで使う。

貼れないカイロ

 ただ心配なのは、腰の部分にハサんでいるのを忘れてトイレに行った場合、ズボンをおろしたとたん水の中へポチャンとなるのが怖い。

「水に落ちたらマズイんじゃないの?熱が出るかもしれない」
「火が出るんじゃない?」
「えー、そしたらケツがヤケドするじゃん」

 という会話のあと、怖くなり腰にハサむのをやめてしまった。ところが貼るタイプの場合、貼る面が決まっているからイイのだが貼らないタイプにも裏表があるらしく知らずに使っていたらお腹にヤケドをしてしまった。やはり便利なモノにはコストがかかる。

docomoの陰謀

 最初に携帯電話を持ったのは、docomoの「ムーバ」。何の支障もなく4年くらい使っていたが、機種を新しくするために買い換えた。時はすでに「フォーマ」の時代。ところが、このフォーマ、しばらく使ったが電波の状態が非常に悪い。いくら田舎だとはいえ自宅にいても場所によっては繋がらない。ひどいときには家の外へ出て話をするなんてこともあり、2年前にガマンしきれずauに替えた。

 auショップで手続きをするとき、従来と同じ番号にするための手順として、その場からdocomoのナントカセンターに電話をした。そこで聞かれたのがdocomoをヤメル理由。「家の中でも電波が繋がらないため」と正直に答えたら、「申し訳ありませんでした。今後改善していきます」との返事。オペレーターとしては100点満点の受け応えだ。それから2年間、何の問題もなくauは快適に繋がっていた。

 2ヶ月前、連盟から「選挙に使うから」という理由で、新しいdocomoの携帯を持たされた。2つも携帯を持つというのは、カサバッテしょうがないがヤムナク公私を使い分けている。ところが最近、auが繋がらなくなってきた。それまでトラブルもなく電波をキャッチしていたのに、今では家の中でもトキドキ繋がらない。特に院長室では常に「圏外」表示。一方、docomoは、まったく問題なく快適に繋がっている。どういうことだろう。

 「家の中でも繋がらない」という私の言葉がキッカケでdocomoが新しいアンテナを立てたのか、電波を強くしたのかもしれないが、おかげでauの電波を邪魔してるのかなあ。これって一種の電波障害?私はイッタイどうしたらいいのだろう。今更、docomoに替えるとauのポイントが消えてしまうので悩むところだ。いっそのこと今度はソフトバンクにしようかしら。

 というわけで、私の携帯に電話をしても繋がらないアナタ、決して着信拒否してる訳じゃないですからねぇ

大人のオモチャ

 「大人のオモチャ」といえば、すぐにアレを連想してしまうエッチなアナタ。違いますって。私が言うのは気品溢れるイイ大人が優雅な時間を過ごすための温もりあるオモチャのこと。今から2~30年ほど前、まだ大人になりきれてない私は肌触りの優しい木製玩具に憧れていた。アチコチで探したが見つからず、結局、自分で工作するしかなかった。

 JCで忙しかった頃だが、イベントや飲み会や会議が終わり、深夜、家に帰ると一人黙々と木を削る。使う道具は鋸とサンドペーパーと木工ボンドのみ。ただひたすらに木を削りペーパーをかける。アタマの中はカラッポ状態。このときだけは自分の世界に浸れる。こうして出来上がったのがコリントゲーム。図面もなく、ただ思うがままに作ったオリジナル。ビー玉を指ではじいてコロコロ転がるとキンコンカンカラと釘をはじく音に癒される。しかし、1点100円で勝負をするときは癒されるどころか、かなりヒートアップする。1回戦持ち玉10個で5回対戦し、点差の分だけ支払われる。中には点数が2倍になる緑玉、3倍になる黄玉が1個づつあり、酒を飲みながら友人達とゲームに熱中して盛り上がることしばし。

木製コリントゲーム自作

 ボールの転がりをよくするためにトップにはアールがつけてある。この部分の制作だけで1ヶ月も要した。色違いの木材を1個づつ削り、互い違いに組み合わせてボンドで貼り合わせていく。

木製コリントゲーム自作

 出来上がってから何百回と玉を流し、入る場所の統計を取りそれぞれに点数を書き込んだ。だから低い点数に玉が集まるようになっている。

木製コリントゲーム自作

 次に作ったのが、テトリス。テレビゲームにもあるが、これは対戦型テトリス。ロシアの数学者が考案したゲームらしいが、自分たちのルールはオリジナル。これは結構、金が動く。勝負のつきかたによっては掛け金が最低100円から200円・400円・800円とが倍々にふくらんでゆく。今だに記憶に残っているが、ビギナーズラックの初心者に1度の勝負で51,200円も負けたことがある。悔しかったなあ。

木製対戦型テトリス自作

 そして、世界大会まであるバックギャモン。よく鞄型になった既製品が売られているが、それでは満足できず、これもすべて木工工作。ただ、チップを初めは木製にしたが軽すぎて手になじまず、ピンクのレジンと透明レジンを重合して作った。手触りもよくイイ感じ。

木製バックギャモン自作

 このあとオセロの製作に取りかかろうと思っていた。しかしオセロでは無敵と自負していた私が、どうしても一番下の息子に勝てず、癪なので作らずじまいになってしまった。

 今でもときどき、この「大人のオモチャ」を引っ張り出しては家族と勝負する。実は今夜、コリントゲームで家内に5,900円も大負け。家族であっても勝負事は、いつもニコニコ現金払い。クヤシーィ・・・

最後に愛は勝つ

 盃よりグイ呑みが好きだ。長い間にたくさん集まった。普段使いにいくつか飾ってあり、そのときの気分で選んで使うのだが、しまい込んだものは、いつまでも陽の目を見ることがない。

 磁器より陶器が好きだ。無骨な肌触り、脆さ、暖かさ、口当たり、なにより素朴な美しさを感じる。気に入るといつまでも使い続ける。使い込めば使うほど愛着がわいてくるがカタチあるものだから、いつかは割れる。そのときは、これも寿命といさぎよく諦める。

 しかし、どうしても諦めきれないものもあり、多少の傷なら修復してでも使いたい。長く使っていた湯呑みの呑み口がが欠けた。全体的にはどうということもないが、どうにも口当りが悪い。そこで、得意の技工で修復した。金蝋で欠けた部分を溶着し研磨して出来上がり。こうしてみると、素人仕事ながらなかなか味わい深いものがあり、この状態で20年は使っている。

 

 一度、粉引きの湯呑みが欠けたときコンポジットレジンで修復してみた。テクニック的には簡単だったし仕上がりもそれなりに良かったが、しばらくすると変色して見栄えが悪くなった。やはり、金のほうが味わいが長続きするようだ。

 こうしてみると、私はモノに対する愛着心が強いようだ。人に対してはどうだろう。特に女性に関しては、「しつこい」と言われるくらい執着するらしい・・・

 「往生際が悪い、負けぎわが汚い」要は諦めない。だから、必ず最後に愛は勝つぅ♪ なんてね。


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