もういくつ寝ると

 慌ただしい年の瀬が過ぎてゆく。年賀状のプリントに追われながら、餅をついたり松前漬けのスルメと昆布を切ったり正月を迎える準備で過ごしている。あと明日、札幌へ出かけると今年の雑用から解放される。

 

 年賀状といえば、小学生の頃から30歳を迎える頃まで毎年、版画を彫っていた。ゴム版画であったり木版画であったりシルクスクリーンなど、手をかけなければ気持ちが伝わらないとでも思っていたのか、ただ好きなだけでそうしていたのかわからないが結局、付き合いが増えて枚数が多くなるに連れ、ワープロやパソコンを使うようになった。やはり味気ないが、何百枚も版画を刷るには時間と労力がついていかない。

 今から40年も前の版画の原版が残っている。眺めていると毎年恒例の楽しかった記憶がよみがえる。いつかまた時間をもてあますような人生を迎えたら始めてみたいと思っているが、いつになることやら・・・

貼れないカイロの悲劇

 いつまでも寒く雪の多い日が続いている。ついに先週は1日たりとも家で夕飯を食べることが出来なかった。それでも夜遅く帰ると雪掻きに精を出している。

 

ママさんダンプ 今のところ「ママさんダンプ」の出番はないが大量に雪を運ぶには欠かせないアイテムだ。このネーミングはユニークだが、なぜ「パパさんダンプ」ではないのだろう。このメーカーの人が名前をつけるとき、自分が雪掻きをやりたくないばかりに、雪掻きは女の仕事だということを主張したかったのかもしれない。それとも、ブルドーザーのパワーイメージからダンプように馬力ある自分の奥さんを連想したのだろうか。

 家に居ると必要ないが、カイロがあると暖かい。このところ衣服に貼るタイプが主流だが、ただ安いという理由で家人が貼らないタイプのものを買ってきた。10個で38円!これはお買い得だ。ところがクッツカナイのでズボンのベルト付近にハサんで使う。

貼れないカイロ

 ただ心配なのは、腰の部分にハサんでいるのを忘れてトイレに行った場合、ズボンをおろしたとたん水の中へポチャンとなるのが怖い。

「水に落ちたらマズイんじゃないの?熱が出るかもしれない」
「火が出るんじゃない?」
「えー、そしたらケツがヤケドするじゃん」

 という会話のあと、怖くなり腰にハサむのをやめてしまった。ところが貼るタイプの場合、貼る面が決まっているからイイのだが貼らないタイプにも裏表があるらしく知らずに使っていたらお腹にヤケドをしてしまった。やはり便利なモノにはコストがかかる。

やっぱり私は田舎モン

 今年の忘年会は「神楽坂幸本」だというので、どんなところかとネットで調べてみた。うーん、雰囲気あるなあ。これぞ「離れで1億円」という臭いがする。なんたって今年の4月に期待を裏切られた田舎モンの私としては、今度こそはと想いがつのるばかり。ついにホンマモンの神楽坂の料亭やで。

 ホームページによると(料亭にホームページなんてのは似つかわしくないような気もするが)、女将もさることながら仲居さんもなかなかの美人。外観も路地に佇む門構えに見越しの松。そのうえ芸者さんも呼べるらしい。ウソかホントか総務省HPの政治資金収支報告書には麻生さんが一晩で176万円も使ったというお店らしい。これは、かなり期待度大だ。

 ホントなら、個室でシッポリとやりたいところだが、なんといっても大人数なので迷路のような廊下を渡り大広間に通された。部屋は新しく小綺麗で内緒で1億円をやりとりするには明るすぎる。期待した芸者さんは一人もおらず、期待した料理はそれなりに美味しかったが口の肥えた?私としてはフツー。札幌で口にすると1万円くらい、私の田舎では5千円くらいの宴会料理。

 というより、昼間にオモシロクナイことがあった私としては、ぐいぐい酒が進み呑んだくれるばかり。ビールに始まり焼酎、日本酒といつになく浴びるほど呑み続けているのだが、酔いがこない悪い酒。こんな気分では、せっかくの神楽坂の料亭も期待ほどではなかったなあ。

 総勢30名ほどは居ただろうか。一人3万円の料理らしく呑んだお酒の量もわからないが、まさか飲み放題ではないと思うので一人4万円くらい?そうすると一晩で120万。別に麻生さんの176万円も驚くにあたらないということがわかった。それだけでも勉強になった。

 そのあと銀座に流れ、胸元を大きく開けたサンタさんの衣装でムンムンのお店で憂さを晴らし機嫌よく帰ってきた。やはり東京の高級店の良さが理解できないのは、私がホンマモンの田舎モンだということ。

豪雪地帯

 札幌での昼の会議に間に合わせるため、クルマで出かけた。家を出るときは落ち着いていた天候も滝川インターに近づくにつれ視界5メートルほどの大雪。さすがは豪雪地帯滝川。インターの表示を見ると「事故のため一部区間通行止め」となっている。やむなく駅にクルマを乗り捨てJRで出かけた。

 帰ってくるまでの5時間、どれだけ積もるのだろうと出発前と到着後の写真を撮った。ずっと降り続いていたらしい。降りしきる雪の中、クルマの雪下ろしに寒い思いをして帰ってきた。

 

 このシンドイ思いを札幌の連中に伝えようと思っても、今日の札幌は快晴。同じ北海道でも、これほど違う。明日の札幌は、最高気温0度らしいが沖縄では22度。まるで、アラスカとサウジアラビア。こう考えると同じ日本人でも民族性が、それぞれに違うのも納得できる・・・

更新がままならぬ

 毎日忙しいことは忙しいのだが、そんなことは今までも当たり前のことで、ブログの更新もナントカこなしてきたが、ここに来て更新どころではなくなってきている。

 毎日、夜遅くまでというか朝方までパソコンの前に座り、ホームページづくりにハマっている。来年2月に移転となる新規仕事場オープンに向けて、初めて仕事用のホームページを立ち上げることにした。過去には、プライベートなHPをアップしていたが、ここ何年も更新せずに放置したまま。ちなみにアドレスは、「こちら」

 なんといっても、サイト作りは楽しい。HP作成ソフトというモノは使ったことがないので、すべてソースを書いてブラウザで表示を確認してという作業の連続。自分でソースを書いていると、ときどき間違いを犯す。そんなときは当然うまく表示されないのだが、その間違いを探すのは「イライラする宝物探し」。

 「そんなアホな」「どこなのよぉ」「なんでやろ」とブツブツ独り言を言いながら、パソコンに向かって毒づいている。しかし、パソコンなんてモノはしょせん器械にすぎず、結局は人間がプログラムミスを犯しているに過ぎないのだから、間違いに気づき訂正してやるとサクサク動いてくれる。そんなときは「そうか、俺がアカンかったんや。俺のせいや。ごめんな、おまえはナンにも悪くない」とパソコンちゃんに謝ってしまう素直な自分になれる。この素直な気持ちで、人間関係を構築できればイイのだが・・・

 2月オープン予定の現場(左の写真は3週間前、右は今日現在)

 

鹿と衝突、列車事故

 私の田舎はホントに田舎だ。札幌~旭川間の特急に1時間ほど乗り、滝川という駅で1両編成の各駅停車のディーゼルに乗り換える。今夜も札幌での会合の帰り、いつものように空いてる車内で4人掛けシートを独占し本を読んでいた。

 そろそろ我が街の駅が近づいた頃、ただならぬ汽笛が鳴りスピードを落としはじめた。何度も汽笛を鳴らし最後の長い汽笛のあとガクッと列車が停まった。「ただいま、鹿に衝突しました。運転手が降りて戻って確認してきますので、このままお待ちください」というアナウンス。

 「エー、またかよ」。今年はこれで2度目。かなり手前から、あれだけ大きな音で汽笛が鳴り響きヘッドライトが近づいてくるというのに線路上の鹿はよけられないようだ。恐怖で足がすくんでいるのか、はたまた自殺願望の鹿なのか。運転手さんが戻ってきて「列車が遅れてご迷惑をおかけしました。線路に異常がなかったので出発します」ということで15分ほど遅れて我が家に着いた。

 気になるのは、衝突した鹿。線路脇に放置されたのだと思うが、誰かがあとで片付けるのだろうか。即死の場合はしょうがないとして、まだ息があるとしたら助けてやらないのだろうか。どうにも気になってしょうがない。

しぞーかおでん愛ちゃん

 静岡の人は、静岡弁で静岡のことを「しぞーか」と言うらしい。

 金曜の夜、マイナス7度という寒い中、スーツや小物をガーメントバッグに詰め一路札幌へ。1泊し早朝、スーツに着替えたがベルトを忘れてきたことに気づき、やむなくズリ落ちるズボンを押さえながら千歳に向かい静岡へフライト。

 初体験の静岡空港。きっと、あのあたりに高い樹が立っていたのかなと想像しながら、市内に向かうバスに乗った。車窓には茶畑が広がり、民家の庭にもミカンが実り、これぞ静岡という景色。季節は紅葉が始まったばかりの様子。静岡のイメージは、お茶・ウナギ・マグロ・ミカン・ワサビ漬け。よーし今夜は旨いモノ喰うぞと、ズボンを押さえながら静岡駅に着いた。早速、洋服屋さんを探しベルトを購入。若い人向けの派手なバックルのモノしか置いてない。他の店を探す時間もなく一番地味なモノを選んで締めたが長過ぎる。一番端の穴でもユルユル。でも喰ったらキツクなるからエエかと、そのまま調整もせずにお買い上げ。余計なところで時間を費やしたので会議の時間が迫り、昼飯にはウナギという計画が台無しに。

(昼メシも喰わずにマジメに会議に出てはいましたが、中略・・・)

 会議が終わり懇親会。ホテルの宴会料理なのでウナギもマグロもワサビ漬けも出てこない。二次会へ流れオヒラキの時間となり、いよいよ静岡の味を堪能すべく地元の人について行ったのが「静岡おでん街」。初体験の「静岡おでん」は有名らしい。軒並みおでん屋さんという、まるでラーメン横町のような一角で「愛ちゃん」という小さな店に行った。あいにく満席だったが、北海道から来たというと先客が席を空けてくれ、焼酎の緑茶割り(さすが静岡)でおでんを頂いた。

 

 

 見た目は、関東風のおでんと大違い。真っ黒なダシに串刺しのタネ。脂が浮いているのは牛スジでダシを取るせいらしい。皿に取ったら、ナンやワカラン「だし粉」をふりかけてカラシをつけて喰う。名物の「黒はんぺん」「豚もつ」「白焼き(モチモチしたタラのすり身らしい)」は、色の割にはしょっぱくなく旨かったなあ。それでも一番旨かったのは、サイドメニュー?に作ってくれた黒はんぺんのフライに醤油をかけて喰うヤツ。なぜか懐かしい味がして、ついオカワリをしてしまった。静岡おでんの基本は「黒はんぺんが入っている・牛スジで取る黒いスープ・串に刺してある・青のりだし粉をかける」ということらしい。

 おでん屋さんで一番旨いのがフライだと言ってしまった失礼な私だが、たらふく喰ってズボンのゆるみも気にならなくなった夜更けにホテルへ戻りマッサージを受けながら気持ちよくなり、枕にヨダレを垂らしつつ眠ってしまった。翌朝ふたたび静岡空港から帰路へ。

 私の搭乗する機の隣に「Gold Jet(金シャチANA)」が駐機中。機体がゴールドに特別塗装された全日空機。主翼の先が跳ね上がっているのが特徴で、ほとんどセントレアで活躍しているのだが、なんで静岡に?

 静岡といえば「うなぎパイ」。意味深に「夜のお菓子」と呼ばれているが、空港の土産売り場で、ワンランク上の「うなぎパイVSOP」というのを見つけた。これはキキそう?だが、こちらには「真夜中のお菓子」と書いてある。どういう意味なんだろう。こんなモン真夜中に喰ったらいっぺんに血糖値が上がってしまうわ、と言いつつネーミングに惹かれて買ってしまった。

 

 機中で一眠りしたあと、ワゴンサービスで目が覚めたら眼下に富士山が。この景色に感激するのは、日本人のDNAのなせる業なのかも。

 結局、ナニしに静岡へ行ったんかって?ようワカラン...


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