完熟のグミを摘んできたので、コンフィチュールを作る。早い話がグミジャムのトロトロヴァージョン。

1、実をよく水洗いし沸騰した鍋に入れ、実が上がってきたら(すぐに上がってくる)金ザルにあける。
2、金ザルの下に鍋を置いて、裏ごしする。鍋にグミ汁が落ちて、ザルには種が残る。
3、鍋を弱火にかけ、砂糖を入れて木ベラでゆっくりかき混ぜる。ここであまり煮詰めすぎると、冷めたあと固くなるので少しトロミが出てきたら火から下ろし、煮沸消毒したガラス瓶に移し変える。

グミジャム

 グミの実は、生では酸っぱくて渋いが、熱を加えると渋みが消え、甘酸っぱい極上トロトロのコンフィチュールが出来上がる。アイスクリームやヨーグルト、何にでも合う。この季節だけの贅沢な味わい。

果実酒いろいろ

 ノイバラの花が終わると、つるバラの季節。バラの種類は数え切れないほどあるらしいが、何という名前なのかわからない。雪の重みでつぶれたアーチに絡みつき毎年見事な花を咲かせる。何本か枝を切って持ち帰り、我が家の部屋を飾っている。

 一週間前に仕込んだ果実酒。もうこんなに色が濃くなってきた。それもそのはず、クワの実が熟したときの黒紫色をドドメ色というらしい。右が桜の実酒で左がクワの実酒。色を楽しむために水で割ってみた。どちらも砂糖を入れていないが、ほのかに甘い。桜の実のほうは、なんとなく桜餅の味がする。桜の実のほうはキレイな桜色になるかと思ったが、その程度では薄すぎて全然旨くない。だんだん濃くして味を感じるほど増やしていったら色が美しくなくなってきた。それでも酒の味としてはイマイチ。やっぱり水で割らずにオンザロックで呑まなきゃ旨くないのかも。結局、見た目よりも味だべさ。

 

 夏グミの実が完熟。グミの樹は背が高くないので枝を引き寄せ実を摘んでゆく。採っても採っても採りきれないほどタワワになっている。グミ酒を仕込む分だけ摘んできた。こちらは氷砂糖で甘みを漬ける。三ヶ月ほどで楽しめるようになる。次はジャム用に摘むことにするが、今年はグミ味のグミを作る予定はなし。だって旨くないんだもん。クチャクチャとゴムを噛んでるようで・・・

 

蝉の抜け殻

 山荘では、毎日新しい発見がある。ライラックの葉では、蝉が脱皮の最中。オンコの樹には、蝉の抜け殻。土の中で5年も過ごし、羽化するために樹に登る。成虫になると一週間ほどで命を終えるのだが、この一週間が子孫を残せるかどうかの勝負どころ。求愛のため、一生懸命に鳴く。

 蝉の抜け殻は、昔から漢方生薬として痒みや咽痛・発熱に利用されてきたらしい。見た目にはフライビーンズの殻のよう。

蝉の抜け殻 蝉の抜け殻

 野花南山荘では、希少な京ブキ。ほとんど穴が開いていない。通常はキャラブキだが、我が家ではキンピラにする。地のモノを旬の時期に頂くと長生きするような気がする。

 そこら中にあるグミの樹だが、実の熟し方は樹によって差がある。早く熟した実は、この週末が収穫どき。今年もグミ酒を仕込む。

 

 移植したドングリの樹は、この暑さの中でも頑張っている。

 今日は朝からイイ天気。午前中、野花南で過ごしたが異常な暑さのため草刈りどころではない。それでも木陰にいると涼しく感じる。だから、椅子を持ち出し木陰にじっと座って山の空気を味わうだけ。移植したドングリの樹に直射日光が降り注ぎ、見ているだけでカワイソウ。そこで、パラソルを立て日差しを遮ることに。

移植したミズナラ

 あまりの暑さに耐えきれず、昼過ぎに帰宅。家の前の歩道にある花壇には酔仙翁(スイセンノウ)が満開。

酔仙翁

 汗でベタつく作業服を脱ぎシャワーを浴びていると突然、雷が鳴り響き激しい雨が降り始めた。「グッドタイミングで帰ってきたなあ」とホッとしたが、しばらく鳴り止まぬ雷の音を聴きながら「まさかパラソルに雷が落ちたりしないだろうな」と、心配になってきた・・・

 と、これを書いていると「結構近かったよ、雷。山の中のパラソルなんて避雷針立ててるようなモンだから、落ちたんじゃないの?」と家人にオドかされ心配になり、再度出掛けて見てきた。

 ちゃんと午前中のままの姿で立っているのを見て一安心。雨のせいか幾分葉が元気になったようだ。ん?避雷針てことは、地面に電気が流れるわけだから、ひょっとしたら落ちた雷のせいで根っこが電気ショックで元気になったのかしら・・・

 このところ毎日、野花南へ出掛けている。一度行くと必ず2~3ヶ所は、虫に食われる。今日はお尻の割れ目の内側をやられ、痒くてしょうがない。別に山でお尻を出したわけではないが、服の上からでも虫が刺す。それでも暇があると、いつまでも山に居て山に包まれていたい。そんな土曜の午後休診、雨の中を山荘へ出掛けた。

桜の実

 赤い桜の実が黒く熟してきた。サクランボではないが食べられる。山荘では農薬は一切使わないので、そのまま安心して口に入れる。特別美味しくはないが、カンパリのような苦みを感じるので、これを果実酒にすると、きっとカンパリの色と味になるような気がする。

クワの実

 キイチゴに似ているがヤマグワの実。色が黒くなると食べ頃。ポリフェノールいっぱいの熟したクワの実は触るだけで落ちてくる。甘酸っぱくて旨いが、口の中は赤紫色に染まる。そんなことはお構いなしで、この旨さの誘惑には勝てない。これも果実酒用に摘んできた。

 桜の実もクワの実も氷砂糖無しで仕込んだ。

桑の実

 そろそろ夏グミの実が色づき始めた。収穫の時期には鈴なりで取り切れないほど実る。

グミの実

 毎日見守っている今日の「たいちの樹」。本調子ではないが、なんとか根を張ろうと一生懸命頑張っている。

 現在の葉の様子。右が元気なミズナラの葉の写真。なんとかここまで回復して欲しいと願っている。

 

 ドングリの樹は、大きくなると下の写真のようになる。山荘の入り口にある看板樹は、私が子供の頃からほとんど大きさが変わっていないので、きっと樹齢100年以上にはなるに違いない。

野花南山荘の看板樹

 雨に煙る遠くの山並み。

荒らされたイモ畑

 二日前のジャガイモ畑。

 今朝のジャガイモ畑。アンデスの列だけ薙ぎ倒されている。たぶんキツネが踏み荒らしていったモノと思われる。それにしてもヒドイことするよなあ。

たいちの樹

 若い頃、あるイキサツがあって「ヤルかヤラナイか悩んだときは、まずヤッテみる。その結果、ダメだったら反省すればいい。あとになってヤラなかったことを後悔することだけはヤメよう」と、生き方を大転換して、ここまでやってきた。

 自分としては、一見、理想的な生き方をしていると思っているのだが、これがなかなか旨くいくことばかりとは限らない。ヤルかヤラナイか悩んで、ヤルと決めたらまずジックリ考えて、どのようにするべきか道筋を立てなければいけないはずなのだが・・・

 私の場合は、思い立ったら吉日とばかりにジックリ考えずに、即ヤッテしまうらしい。結局、後悔はしないが反省ばかりの人生である。

 初孫の誕生を機に、野花南山荘に記念樹を植えようと思い立った。これは素晴らしいアイディアだと思い込んでしまうと、即実行。植樹の場所選びから樹木の選定。あれやこれや考えて、ドングリの樹(ミズナラ)を植えることにした。市販の苗を買ってきて、ただ植えるだけでは愛情の深さが感じられない。せっかくなら、気に入ったカタチの幼木を選んで掘り起こし、目的の場所に移植しようと計画を立てた。(なんたって山の中には、そこらじゅうにドングリの樹がある)

 移植の手順は、穴を掘り土地改良材を敷き腐葉土と肥料を入れ土をかぶせ、その上に移植樹を置き土を戻す。ということをインターネットで調べ基礎知識を仕入れた。ここまで準備をし、目的の移植樹を探し掘り起こし(これが大変な作業)、なんとか作業を終えた。あのオホーツクで37℃もあったという次の日の炎天下のもと、死ぬかと思うほど暑かった。

 

 自分が気に入った樹形に惚れ惚れ。これであとは根が張ってくれるのを待つばかり。と達成感に満足していたのだが、翌日、水やりに行ってビックリ。あんなに元気だった葉がしぼんでグッタリ。なんてこった。この日は私の田舎の気温が北海道一高かったという日。根が張ってない状態で葉からの蒸散がどんどん進んだらしい。たっぷり水をやったがなかなか回復しない。

 翌日も全道一気温の高い日になり、どんどん葉の元気が失われていくので、やむなく枝を剪定して葉の数を減らしてみた。

 これが功を奏したのか、ワラにもすがる想いでHB101を薄めて散布したのが効いたのか、少し元気を取り戻してきた。幸いにも三日間照り続いた陽もかげり五日目の今日は雨模様。まだ本調子ではないが、なんとか持ちこたえている。

 まずジックリ考えれば、いくら思い立ったとしてもこの時期に移植するのは無謀というもの。真夏や真冬に移植してはダメらしい。その上、移植をするには「根回し」というモノが必要なんだと。そうだよな、世の中、根回しなくして何でも旨くいくはずないモンなあ・・・

 ここでいう根回しとは、移植のための下準備のこと。根元近くの根を切断して細い根の発生を促し、移植に耐えられる樹木にすること。これは移植の半年から1年前にヤッテおくべきことで、もっとも基本の重要な作業だったのだ。

 そんなことも知らずに、ヤッテしまう愚かな生き方・・・

 それでもなんとか枯らさずに育てようと、反省する間もなく毎日朝昼晩と通い続け、水やりと「頑張れよ!」と声かけをしている。なんたって大事な初孫の記念樹。絶対に枯らす訳にはいかないもんな。


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