一夜明けて冬景色

山荘の秋

山荘の秋

山荘の秋

 予報通りの雪。中途半端な積もり方なので、一面銀世界とはいえないが寒いことは寒い。これからチェンソーや鉈が活躍する季節だが、今日は雪の積り具合を確認するにとどめる。作業はしないが、暖を取りコーヒーを淹れるためだけにストーブを焚く。パチパチと薪のはぜる音を聴きストーブに手をかざしながら飲むコーヒーは、心もカラダも温めてくれる。

薪ストーブ

山荘の冬支度

 天気予報では明日が雪、平野部でも積もるらしい。午後4時半を過ぎると陽が落ちはじめ5時には真っ暗になる。ギリギリまで作業して雪囲いなどの冬支度を間に合わせた。孫の記念樹などをコモ巻きにする。雪解けの季節に鹿が新芽を喰いに来るのを防ぐため、その外側に防獣ネットを張り巡らす。

山荘の秋

山荘の秋

山荘の秋

山荘の秋 山荘の秋

山荘の秋 山荘の秋

人生の秋

人生の秋

 完全防寒対策で山荘へ行く。この時期、雑草の成長は遅く、ほとんど草刈りを必要としないが落ち葉が降り積もり散らかり放題。あまり美しい景色とはいえない。葉の落ちた木々を眺めていると、人生も秋を迎えたようで寂しい気分になる。

 ヤルべき仕事は沢山あるが急ぐわけでなし、ストーブにあたりながら休憩する時間のほうが長い。というか、一度ストーブにあたり始めるとなかなか離れがたくなる。ストーブ脇の自作ベンチに腰掛け、ただボーッとしている。ただそれだけが目的のように座り続け、来し方に思いを馳せる。最近のこと、少し前のこと、昔のこと。いろいろ想いは廻るが、行く末にまでは及ばない。

 こうして過ごす時間は、落ち着いて静かに流れていく。寂しいのかといえば、幸せな気分に満ち足りている。今、自分は人生の秋にいる。

ストーブが恋しい季節

桜の紅葉

 暑さ寒さも彼岸まで、文字通り秋分の日を過ぎると一気に秋が深まる。最低気温5℃前後、最高気温20℃以下にもなると、朝晩はポータブル石油ストーブで暖を取っている。いずれボイラーを焚いて全室温風暖房にするのだが、ハイオク仕様4,000ccトラックにガソリン代がかさむので、今のところ灯油の消費にはエコを心がけている。

 山荘では、紅葉のあと木々の葉が落ちはじめ、枝を払うには格好の季節。ナタを片手に手の届く範囲の背丈まで枝を払う。カラマツやトドマツがほとんど。広葉樹の雑木は太いのを除いて根元で切り倒す。こうして林の中に陽が入り明るくなるのだが、払った枝を片付けるのが一仕事。チッパー(粉々に粉砕する機械)があると便利だが先立つものが。しょうがなく拾って、まとめて積んである。薪割りが必要なほどの太い樹を伐採することはないが、伐った細い木はチェンソーで切りそろえ薪棚に。眺めているだけで温もりを感じてしまう。

薪

アカモミタケとカラハツ

 ハツタケには、多くの仲間がある。シロハツ、クサハツ、クロハツやモドキ、ニセクロハツなどなど、名前に「ハツ」がつくキノコは数多い。秋のキノコシーズン初めに採れることから初茸と名付けられたらしい。名前がハツタケに似ていても、可食のものも毒キノコもある。

 ハツタケのカサは、淡い赤褐色・黄褐色で同心円状に模様がある。傷つけるとワイン色の乳液が出て、ゆっくり青緑色に変化するので古くなると全体に青緑色のシミがあるのが多い。このため「ロクショウ(緑青)」と呼ばれることも。カサの色が赤っぽく同心円状に模様があるアカハツも傷つくと青緑色に変色するのでわかりやすい。もっとわかりやすいのは、アカモミタケ。全体にオレンジ色で傷つくと赤い乳液を出すが、時間が経っても変色せず鮮やかな赤色のまま。柄には赤いクレーター状のアバタがある。キハツダケは全体に白っぽく、傷つくと白い乳液を出すが時間が経つと淡い青色に変色する。これらは、どれも美味なキノコだが人工栽培ができない。

 それぞれによく似たキノコもあるが、観察して特徴を抑えると間違えることはない。とはいえ、アカモミタケとカラハツのように離れたところからでは勘違いしそうになるものもある。左の写真はアカモミタケ、右はカラハツ。色合いはよく似ているが言葉ではなく、ジッと見つめていると違いが見えてくる。キノコ狩りにはこの感性が大事。経験を積むと、一目見た瞬間に以前食べたことがある安全なキノコを見分けられるようになる。ちなみにアカモミタケは大好きなキノコだが、カラハツは名前の通り辛くて食べられないらしい。本当に辛いかどうか試したことはないが。

アカモミタケカラハツ

アカモミタケカラハツ

雪虫@大荒れ前日

雪虫

 デジカメのセンサーが壊れ、ホワイトスポットが見えているわけではない。白くポツポツ見えるのが雪虫。

 雪虫は冬の季語。北海道では雪虫が飛ぶと、平均して22日後には初雪が降る。ただし、「雪虫が飛ぶと雪が降る」というのは、人間から見た現象。雪虫には冬の訪れを感じる能力があって、まさに「虫の知らせ」で本能のままに飛び始めているのかも。今日の午後、山荘でも大量に飛び始めた。

 体を綿に覆われている雪虫は、風の強い日には飛ぶことができない。移動性高気圧に覆われ風が弱くなった時を見計らって飛び始めるらしい。高気圧が通り過ぎると強い冬型の気圧配置になり、雪が降りやすくなる。「雪虫が飛ぶと雪が降る」というのは、この自然のサイクルによるもの。それにしても、どのようにして微妙な季節の変化を嗅ぎ分けるのだろう。不思議がいっぱい。

 今夜から急速に発達する爆弾低気圧や前線の影響で北海道は大荒れ。明日は屋外にいるのが危険なほどの猛烈な風が吹くらしい。果たして、どれだけ生き延びられるのだろう。


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