完全防寒対策で山荘へ行く。この時期、雑草の成長は遅く、ほとんど草刈りを必要としないが落ち葉が降り積もり散らかり放題。あまり美しい景色とはいえない。葉の落ちた木々を眺めていると、人生も秋を迎えたようで寂しい気分になる。
ヤルべき仕事は沢山あるが急ぐわけでなし、ストーブにあたりながら休憩する時間のほうが長い。というか、一度ストーブにあたり始めるとなかなか離れがたくなる。ストーブ脇の自作ベンチに腰掛け、ただボーッとしている。ただそれだけが目的のように座り続け、来し方に思いを馳せる。最近のこと、少し前のこと、昔のこと。いろいろ想いは廻るが、行く末にまでは及ばない。
こうして過ごす時間は、落ち着いて静かに流れていく。寂しいのかといえば、幸せな気分に満ち足りている。今、自分は人生の秋にいる。