自宅を出て5キロも走らないうちに突然、クルマのスピードが落ちてしまった。アクセルを踏んでも踏まなくても進む速さは変わらない。ブレーキさえ踏まなければ、いわゆるクリーピング現象でユックリ進む。「ヤッべェー!」これから札幌へ向かおうという矢先の出来事。携帯で整備工場へ電話するも搬送車は出払っているとのこと。しょうがないので行けるところまで行くわと、Uターンして自宅へ戻ることに。冬道の路地は両サイドに雪が迫り出し道幅1車線、すれ違いも追い越しもままならない。そんな道をチンタラ走る訳にもいかず、幅広いメインの国道をただひたすら歩くのと同じスピードでハザードランプを点滅しながらの走行。当然、後ろからクルマが追いつくわけで、反対車線にクルマが流れるうちは後続大渋滞。途切れると、迷惑そうな顔で追い越してゆく。初めのうちは、申し訳ないなあという気持ちとともに恥ずかしさも感じていたが「故障なんだからしょうがない」。天気が良く気持ちのイイ青空の下、このスピードに慣れてくると皆に注目されながらユックリ進む自分が、まるでパレードの最中にいる気分。「手でも振ってやろうかしら」と思えてくる。そんなクルマで5キロの道のりを小1時間かけて帰宅。結局、JRで出直したが大遅刻。
翌日、修理工場の説明では「燃料を噴射するナントカが壊れていて、エンジンをバラしての部品交換とコンピュータの基盤を取り替える必要があり修理代30万」とのこと。壊れたジャガーを手放して以来、走る犬小屋からメインのクルマに格上げされた日産テラノ。酷使して走行距離12万キロ、相当ガタが来てるはず。これから際限なくメンテナンスに出費がかさみそうで、ここらが潮時と廃車を決断。
ということは次のクルマを考える訳で、ジイさんとバアさん二人には軽自動車で充分なのだが2匹のボーダーコリーを乗せるとなるとそれなりの広さが必要。かといって、キャラバンやハイエースのようにデカイと乗り回しも悪く結局、ワゴンかSUVに絞られる。このクルマ選びと納車までの期間がなんとも楽しく幸せな時間。最終選考に勝ち残ったのは、日産エクストレイル。カタログを調べクルマ屋さんと相談しグレードやオプションを決めて注文したのだが、納車は4月20日過ぎとのこと。えーっそれって、消費税高くなるじゃん。と思ったらメーカーでの完成が3月末、その時点でナンバー登録するので支払時は消費税5%。それから船積みし北海道に着いてディーラーでオプション加工して納車。昨年暮れにフルモデルチェンジされたばかりで人気車種なのか、消費税増税前の駆け込み需要なのか。申し込んでから3ヶ月も待たされることになってしまった。
いつものことだが、新しいクルマが納車されるまで毎日がワクワク。このワクワクが3ヶ月も続くのは嬉しいのだが、長過ぎるワクワクを持続できるかどうか不安になってしまう。