旨いモノがあると、押しつけがましく配ってしまう。先日も旭山動物園限定「白クマ塩ラーメン」をお裾分けしたら、先様からお返しに「白クマ塩おかき」という土産を頂いた。二番煎じを狙ったとしか思えない同じデザインのパッケージ。「オホーツクの塩使用」と書いてあるが、とにかくショッパイ!口に入れると、まるで海で溺れてるようだ。きっとこれは、オホーツクの海水の味を再現したモノに違いない。ということは、白クマが食べるおかきなのかい?それでも、どうにかして食べようと試みる喰い意地の張った私は、塩気を落とそうとザルにあけて振るってみた。でも、無理!ギブアップ。結局、親の教えに背いて食べ残すことに。たまたま、製造過程で底に溜まった濃い塩味のところだけ袋詰めされてしまったのかも。
同時に頂いた土産が、札幌円山動物園限定「白クマ塩ラーメン」と「熊出没注意」醤油・味噌ラーメン。こちらからの「旭山」に対して「円山」で返してくる洒落たセンスには嬉しくなる。白い袋、円山動物園のオフィシャルキャラクター「ピリカ」という名のホッキョクグマを模したデザインはイケてるが、熊出没注意の奇をてらったデザインもここまで徹底されると、なんとなく北海道が馬鹿にされているように感じるのは私だけなのだろうか。昔、木彫りの熊が北海道土産の代名詞のように云われていた時代、土産物屋の片隅に飾られた熊出没注意の暖簾やTシャツの垢抜けない姿が北海道の貧しさを卑屈に表現しているように感じていたあの頃の記憶がよみがえるせいかもしれない。
だが、外見で中身を判断できないのは、日本一旨いインスタントラーメンの称号をもつ旭山の白クマラーメンで実証済み。今回頂いたラーメンすべてが、旭山白クマと同じ製造元「藤原製麺」の製品。マズかろうはずがないということで実食。私は熊出没味噌、家内は熊出没醤油を頂いた。うーん、インスタントの域は超えているが、お店の味そのものと云うには無理がある。旭山塩ラーメンによく似た麺だが、この細麺は味噌や醤油には合わない。どうやら、藤原製麺シリーズでは、塩味がベストのようだ。マズいと云ってる訳じゃないので誤解のないように。インスタントにしては、かなりハイレベル。きっと、あの田村正和なら「間違えましたあ」と叫ぶはず。
残った1個がシリーズ中ベストの塩味、その名も同じ「白クマ塩ラーメン」。「旭山」が勝つか「円山」が勝つか、その結末はいずれの機会に...