♪ダバダ~
「違いがわかる男」がインスタント・コーヒーなんか飲むわけねぇだろ。と、あのCMが始まった頃、テレビに向かって毒づいていた。その「違いがわからない勘違い男」が、こんなに沢山いるとは思わなかった。というのも例のCM、毎年一人か二人づつ出演していて今年で40年も放映されている。世にいう有名人。それも皆、一芸に秀でる人達ばかりだ。
松山善三(映画監督)、黛敏郎(音楽家)、中村吉右衛門(歌舞伎役者)、遠藤周作(小説家)、池坊専永(華道家)、北杜夫(小説家)、岩城宏之(音楽家)、清家清(建築家)、野村万作(狂言師)、二谷英明(俳優)、江藤俊哉(音楽家)、曾田雄亮(陶芸家)、後藤純男(日本画家)、石丸寛(音楽家)、阿川弘之(作家)、やまもと寛斎(ファッションデザイナー)、観世栄夫(能楽師)、由良拓也(レーシングカーデザイナー)、沢井忠夫(箏曲奏者)、高倉健(俳優)、靃見芳浩(経済学者)、小田和正(シンガーソングライター)、宮本輝(小説家)、坂東八十助(歌舞伎役者)、宮本亜門(演出家)、錦織健(オペラ歌手)、川瀬敏郎(花人)、石丸幹二(劇団四季俳優)、熊川哲也(バレエダンサー)、和泉元彌(狂言師)、山本容子(銅版画家)、松本幸四郎(歌舞伎役者)・市川染五郎(歌舞伎役者)・松たか子(女優)、野口健(登山家)、外尾悦郎(彫刻家)、緒形拳(俳優)、唐沢寿明(俳優)・三谷幸喜(劇作家、脚本家、俳優、映画監督)、大平貴之(プラネタリウムクリエーター)、小林崇(ツリーハウスクリエーター)
CMが開始されたのは、昭和45年。「違いがわかる男」から「上質を知る人の」にキャッチコピーが変わったのは、平成3年のこと。「やっぱり気づいたかよ。遅いんだよ」と、またまたテレビに向かって毒づいた。その後、平成12年からは「違いを楽しむ人の」と、どちらかというとマトモな解釈になった。
普通のネスカフェとゴールドブレンドでは、味が違うのかもしれないが、私にはよくわからない。つまり私は「違いのわからない男」ということになる。でも、ビールの味の違いならキキワケる自信はある。昔「クリープを入れないコーヒーなんて」とカッコつけてた「田村正和」が、最近「ビールと間違いましたあ」と叫ぶ「麦とホップ」。発泡酒か第3のビールか知らんけど、それはナイッテ。「ゼッタイ間違いませんって」。
そういえば「違いがわかる男」のリストに「田村正和」の名前はなかったよなあ。