今年も何度かフキを採ってキンピラやオヒタシ、みそ汁の具で頂いた。春の山菜は季節の変わり目を身体に順応させる栄養素、あくまで春の季節に頂くもの。7月に入ると、そろそろ山荘でのフキ採りは終わる。成長し過ぎたフキはスジが多く硬くて喰えたもんじゃない。同じ種類でも青いフキと赤いフキがあり、赤フキは不味いという先入観から採る対象にない。
今日たまたまルバーブみたいに真っ赤なフキを見つけたので、ネットで赤くなる理由を調べてみた。これといって納得できる説明はみつからなかったが、今まで茎だと思っていた部分が実は茎ではなく葉柄だということがわかった。つまり、普通の木でいえば枝と葉っぱを繋いでいるあの細い部分。フキの茎は地下にあって、地面から葉柄を伸ばして葉っぱに繋がっているとのこと。
結局、赤い色素の正体と赤くなる理由は見つけられなかったが、きっとどこかの大学や研究所では解明されているのだろう。ただ推測でいえば、赤い色素はポリフェノールの一種アントシアニンだと思う。ほとんどの植物に含まれるポリフェノールは、光合成によってできる色素や苦味の成分であり、その中のアントシアニンはブドウやイチゴ、赤玉ねぎなどに含まれる赤や紫の色素。
アントシアニンには紫外線を防ぐ作用があり、リンゴなど陽に当たると赤くなることから日当たりが良いと赤くなるのかなとも思ったが、日当たりが悪くても赤いフキは沢山ある。土壌の性質なのか、もともと遺伝子に違いがあるのか。私のアタマでは考えれば考えるほど、ますますわからなくなってくる。それにしても、こんなに赤いフキは珍しい。