テマリカンボク(手毬肝木)が満開。咲き始めは薄緑だが、満開になると「スノーボール」という名に相応しく真っ白になる。オオデマリと似ているが、葉の形が違うので区別できる。満開の花を撮影しようとカメラを近づけると、葉陰でカエルが休憩中。
北海道のカエルは、エゾアカガエルとニホンアマガエルの2種のみ。アマガエルも茶色になることがあるが、アカガエルは緑にならない。アマガエルの指には吸盤があるがアカガエルにはない。また、アカガエルの背には隆条があるが、アマガエルの背にはない。などの特徴があり、ほとんど間違えることはない。休憩中のカエルは、ニホンアマガエル(Hyla japonica)。
ちなみにエゾアカガエル(Rana pirica)の学名にある"pirica"は、アイヌ語のピリカ(美しい)。「美しいアカガエル」という意味だが、命名者の美的感覚は私のとは違うようだ。
ニホンアマガエルの鳴き声は「ゲッゲッゲッゲッ」「クワックワックワッ」と表現される。鳴くのはすべてオス。♪かえるのうたがきこえてくるよ、クワッ クワッ クワッ クワッ ゲゲゲゲゲゲゲゲ クワッ クワッ クワッ♪ の輪唱曲「かえるのうた」の主人公はニホンアマガエルなのかも。
繁殖期、夜の田んぼにカエルの大合唱がこだまするのは、オスがメスに自分をアピールするため。カエルは一般的に繁殖期の夜にしか鳴かないが、ニホンアマガエルは「雨蛙」の名のごとく雨が降りそうになると繁殖に関係なく昼でも鳴く。「雨鳴き(あまなき)」「レインコール」という。