遠い昔、中学生の頃。吉永小百合が唄う「寒い朝」という曲が流行っていた。吉永小百合のデビュー曲。♪北風吹きぬくぅ 寒い朝もぉ 心ぉひとつでぇ 暖かくなるぅ♪。マヒナスターズの特徴的なバックコーラスは今でも耳に残っている。私はサユリストではないが「赤胴鈴之助」でデビューした吉永小百合の可憐な姿にトキメキ、「キューポラのある街」で不良にヤバイ薬を盛られ貞操の危機に陥るシーンには子供ながら正義感で憤りドキドキした。
「♪寒い朝」は「赤い蕾と白い花」という日活青春映画の主題歌。浜田光夫との共演で高校3年生のクラスメート役を演じている。翌年、舟木一夫が「高校三年生」でデビュー。時代背景に高校3年生というのが青春時代の象徴のように扱われている。巣立ちゆく高校生には、進学するにしろ就職するにしろ意気揚々と明るい未来を切り開いてゆくイメージが溢れていたのだろう。高度経済成長を予感する良き時代の日本。
蕾は赤く、咲くにつれ白くなり満開では真っ白「赤い蕾と白い花」。というのは、まるでエゾノコリンゴ。