ヌメリスギタケモドキ

ヌメリスギタケモドキ

 雨のタイミングと気温の関係が合わず、今年はラクヨウ(ハナイグチ・ヌメリイグチ)不作の年。いつものように、ラクヨウの味噌汁を飲んで「ハアー、幸せだなあ。私は、きっとキノコから生まれてきたに違いない」と幻覚的タメ息をついたのは、たったの2回。保存食として冷凍するほどの量もなく今年は寂しい限り。今、思い返しても「4年前の大豊作」が夢のように思えてくる。「ま、こんな年もあるさ」と諦めながらも、しつこく山荘内を探しまわっているが、オンナキノコ(ハナイグチ)だけでなくオトコキノコ(シロヌメリイグチ)まで不作だから、しょうがない。

 昨夜、弱々しい雨が降っていたので淡い期待を胸に早起き。案の定、見つけたラクヨウはたった2個でガッカリ。それに引き換えアカモミタケは結構見つかる。ただ先日大量に採ってキンピラで頂いたばかりなのでパス。そんな時見つけたのが、ラクヨウの仲間キノボリイグチ。普通イグチは地面に生えるが、キノボリイグチは朽ちた木や倒れた木に生える。苔むした倒木に生えても、ほとんど地面に生えているようにしか見えない。今まで「木に登らないキノボリイグチ」にしか出会ったことがない。朽ちてない立木に生える典型的な姿は、まさに名は体を表す。カタチはラクヨウに似ているが、傘の表面にササクレがある。味は、ほとんどラクヨウと同じで幸せを感じる極上の旨さとか。ものの本によるとラクヨウより野性味あふれる味と書いてあるが、「味を言葉で表現できない私」にとって野性的な味というのがワカラナイ。

 図鑑によっては胃腸系中毒を起こすとも書いてあるので、あくまで自己責任で。

 ※2016/10/8「キノボリイグチ」として投稿しましたが、その後、「ヌメリスギタケモドキ」と判明しましたので訂正します。

カムイミンタラの秋

 日本一広大な国立公園である大雪山国立公園は神奈川県とほぼ同じ面積。表大雪・北大雪・東大雪・十勝岳連峰からなる。狭義には大雪山は旭岳連峰のことをいい、旭岳や北鎮岳、白雲岳や黒岳など多くの山々からなる。アイヌ語で大雪山は「カムイミンタラ」、意味は「神々の遊ぶ庭」。ここでいう神々はヒグマのことであるとも言われている。

 そのカムイミンタラ旭岳山頂に平年より4日遅く初冠雪というニュースを見て、日本一早い紅葉を愛でにドライブ。「姿見駅」までロープウェーで上り、散策ルートを登山。本格的には、姿見駅から姿見の池を経て旭岳山頂を目指し、そこから熊ヶ岳、間宮岳、中岳分岐、中岳温泉、裾合平分岐を経て姿見駅まで戻る1周7時間コースというのもあるが、山男でない私には縁のないルート。散歩コースを1時間ほど歩くのだが、それでもキツイ。ゴツゴツした岩場の遊歩道を比較的ナダラカな道を登り始め、急な坂道を下ってくるのが一般的。もともとキツイのはイヤな上に、特に後半キツイのはもっとイヤな私は逆コースを歩く。

 多くの人が降りてくるのに逆らって、なんたって急な上りを行くので気温12℃でも汗が吹き出す。何度も立ち止まり、休憩を取りながら登る。まず目指すのは姿見の池。30分ほどかけて、たどり着くと眼前に迫る旭岳の迫力に圧倒される。9月29日に雪を被ったという頂上に雪は見えない。寒冷前線が北に帰ってしまったのだろう。

姿見の池から旭岳山頂を望む

旭岳の紅葉

旭岳の紅葉

旭岳の紅葉

姿見の池

コケモモ

裾合平

鏡の池


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