キノコから生まれた私

 例年であれば、野花南山荘ではラクヨウが終わってから秋のシメジ類が出はじめるのだが、今年はラクヨウの姿を一度も見ることもなく、ニセアブラシメジやアイシメジが顔を出し始めた。異常な気候は、夏グミの不作だけにとどまらずキノコ界にも影響を及ぼしているようだ。キノコフリークの私は、そういう自然をありのままに受け入れるしかなく、与えられた恵みに感謝しつつ昼休みにイソイソとキノコ狩りに出掛ける。

ニセアブラシメジ もうすでに気温が下がり始めた影響で、そこら中にキノコが生えている。私の数少ない知識と経験では、名前がわかるのは100分の1にも満たない。食べられるのか食べられないのか不明のキノコを横目で眺めながら、愛しのラクヨウを探しまわるが、結局、途中で出逢った顔見知りのキノコ達だけを連れて帰ってくる。それでも、キノコ狩りは楽しい。街中で落ちてるお金を探して下を向いて歩くと変な人だが、山の中で地面を見つめて歩いても誰も何とも思わない。お金を拾うよりも価値のあるキノコに巡り会う可能性だってある。これから雪が積もるまでの2ヶ月半は、毎日ワクワクの楽しい日々。本日の収穫、ニセアブラシメジとアイシメジ。

 先日、友人と「今年は、ラクヨウ出ないねぇ。ラクヨウの味噌汁呑んだとき、"はあー"と、思わず声が出るほど幸せな気持ちになるよな」と話していたら、「やっぱり、ウナギ食べたときのように幸せですか?」と聞かれた。うーん、同じ幸せなんだが、これは、ちょっと違うんだよな。ラクヨウの時は、「私は、キノコから生まれたんじゃないかしら」と思えるが、ウナギの時は「ウナギから生まれた」なんて思いたくもないもの。

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