先祖伝来の秘密の畑

 路(みち)に草かんむりを書いて、蕗(ふき)。読んで字のごとく路端はもちろん、空き地や雑草地どこにでも自生している。山荘周辺でも蕗がイッパイだが、そのどれもが美味しい訳ではない。

 一番の美味は、北海道では珍しい京ブキだが、山荘内でもほんの一部の限られた場所にしか生えない。その他大勢のフキは、秋田フキと呼ばれる。青ブキと赤ブキに分けられるが、茎が赤いモノは不味いので採らない。

 

 赤くないフキ=青ブキではあるが、なかでも上物のフキは、茎の色が薄いグリーンで、まるでマスカットのような色をしている。このようなフキを見つけたら、中フキを残し外フキを採る。中フキとは株の中心で断面が丸く一番太く立派に見える部分だが、そこは切らずに左右の細い部分(外フキ)を採る。外フキは根元の断面が半円形や三日月形の茎で、切り取ると水が流れ出る。1株から2本以上採らないのがマナー。このため、釜を使わずハサミを使う。中フキを採らずに外フキを採るのは、全く味が違うからである。中フキはスジが多く実がペタペタと柔らかい。一方、外フキは香りが良く食感がシャリシャリしていて美味しい。

 こうしてみると、山荘周辺フキだらけではあっても本当に旨いモノを探すとなると、ごく一部の場所にしかなく、決まって毎年同じ場所に生える。いわば、私にとっての秘密の畑である。先日、先祖伝来?の秘密の場所、京ブキとマスカット色の青ブキが生える場所を息子に伝授した。後日、行ってみたら秘密の畑が荒れ放題。そこら中、手当たり次第切ってある。根元を切らず葉のすぐ下を切っては、茎の色を確かめたらしい。そういえば、場所を教えただけで、肝心の採り方を教えるのを忘れてたわ・・・

投稿の新しい順

  • 幻の薄焼き玉子の春巻き

     あれは現実だったのか、幻だったのかと疑うほど遠い昔の想い出。50年以上も前の学生の頃。東京か名古屋か京都か場所は定かでないが、一人で入った街の小さな中華料理店。入り口を入ってすぐ左手の席。道路に面し...

  • お爺さんは山へ薪を拾いに

     間伐作業の切り落としを拾いに山に入った。ホンダの運搬車で山に分け入り切り落とし材を積んでは長い坂道を降りてくる。キャタピラーが付いてるとはいえ、ヌカるんだ凸凹道に車体が傾き倒れそうになる。何よりも間伐材の根元を切り落とした部分、太くて重い。運搬車や軽トラへの積み下ろしは重労働。重量挙げの選手になったみたい...

  • 林齢60年のカラマツ間伐

     林齢60年のカラマツを間伐。日曜のせいか作業している様子はなく、重機と切り出された間伐材が積んであるだけ。作業道に沿って登っていくと、長さを切りそろえるためにカットされたのか薪にちょうどいい長さの玉がたくさん転がっている...

  • 改めて食育の大切さを知る

     ご飯にナニかを乗せて食べるのが嫌い。ご飯とオカズは別々に食べたい。ご飯はご飯、オカズはオカズ。例えば納豆。納豆は好きだが、ご飯と納豆は別に盛って食べる。ちなみに好きな納豆の薬味は、オカカと刻みネギ。...

  • アスカソ・エスプレッソ

     酸味のあるコーヒーが苦手。のはずが最近、劇的に嗜好が変化してきた。コンビニのカフェラテに慣らされた味覚は、モカエキスプレス(直火式エスプレッソ)で濃く淹れたコーヒーにミルクと砂糖という甘苦い味に満足...



 すべての記事概要

 リンク

CLUB ZENA

ラジオ録音盤
Powered by Movable Type 5.14-ja