以前、「犯罪的な匂い」でも書いた通り、ウナギを頂くと精神的に落ち着くという異常体質の私。きっとウナギに含まれている「ウナギン?」という成分が効いているに違いない(そんなもんあるのか?)。だから毎日でも頂きたいのだが、財布と相談すると年に何回かしかお目にかかれない。
その上、困ったことにウナギの稚魚が品薄で、どんどん値上がりしているという。土用の丑にはウナギが手に入らなくなるかもと聞かされた日にゃアータ、プレミアがついて幾らになるんだべと心が寒くなってくる。うな重竹1万円、梅2万円、松3万円なんて言われたら、とっても口に入らないわ。
それでも、このところ縁あって結構、ウナギ様に恵まれている。今月初めには、お土産に頂いた岐阜県某市の名店「澤中」の蒲焼き。つい最近では、地元のお店で頂いた「まぶし」。やっぱり、ウナギは旨いわあ。そんな幸せを感じている私だが、またまた今日、某アウトレットモールのフードコートでウナギ様に出逢ってしまった。数あるブースの一つに「本日の日替わりメニュー・ひつまぶし定食」と云うのを見つけた。なんと780円!普通に考えれば、ひつまぶしに「定食」という言葉がついた時点で「何かがオカシイ」と勘づかなければイケナイのだろうが、なんたって「780円でウナギが喰える!」ということにしか頭が回らなくて、レジでお金を払ってアノ「呼び出し器?」をもらってテーブルで待っていた。
呼ばれて、モノを取りに行くとお盆の上に蓋つきの丼と小ぶりの掛け蕎麦と煮物の入った小鉢とお吸い物が乗っている。「エライ豪勢じゃん!」とテーブルに運び、蓋を取ってビックリ! 蒲焼きのタレをまぶしたようなご飯の上に二切れの小さな切り身のウナギらしきモノが乗っている。「そうだよな。780円だもんな」と妙に納得して「いわゆる定食」を頂いた。味は?と聞かれても味わうほどのウナギもなく、「蒲焼き味のご飯」はそれなりに美味しかった。なんたってウナギを頂くと精神的に落ち着いてしまう私なので腹も立ちません。
でも、うな重が1万円もするようになったら「蒲焼きタレ味ご飯」でガマンしなきゃいけなくなるのかなあ。