その後、ネットで調べていたら「オオツガタケは、割いて塩焼にするのが最高に旨い。煮たり炒めたりすると水っぽくなり、オオツガタケの持ち味が消えて、つまらないキノコになってしまう」という記事を見つけた。「オオツガタケに限らず、素性のよいキノコの多くは焼くのが一番」とまで書いてある。素性がイイって、どういうことなのかわからないが、たしかに松茸は焼いて喰うと絶品。
ということは、悔しいことにバター炒めを味わった私は「つまらないキノコを喰ったオトコ」に成り下がってしまったようだ。こういうのを読んでしまうと、どうしても焼いて喰ってみたくなるのが人情。「ヨーシ、今度採ったらゼッタイに焼いて喰ってヤル!」とは思うのだが、そもそもアレがホントにオオツガタケだったのかどうかも怪しいところで、そこが問題なのだ・・・
そして、まだまだチャレンジは続く。
素性がイイのかどうかより、素性自体がワカラナイ「アイシメジ」らしきものだが、家内に無理言って炊き込みご飯にしてもらった。当然、毒味をした私に異常があれば、お釜マルマルのご飯を捨ててしまうという危険を顧みず、最もエキサイティングなチャレンジだ。
ところがなんと、炊けてる途中から部屋中にイイ香りが漂いはじめ、最高に食欲をそそる。毒キノコにこんなワザができるわけがないと、勝手に自分を納得させ、期待に胸ふくらませて待つことしばし。炊きあがったキノコご飯に箸をつける。
はあー、やっぱり私はキノコから生まれてきたんだあ。と思えるくらい幸せを感じる瞬間!これは旨い。シャキシャキと歯触りがイイ。毒キノコだなんて疑ってゴメンねと謝りつつ、オカワリをする。おいおい、キノコの毒より血糖値の方が心配なんじゃねぇのか・・・