もともと倒れていた木の上に、先日の台風で新たに倒れた木が重なっている。これを玉切りにして片付けなきゃいけないのだが、キノコの季節が終わるまでチェンソーはお預け。とはいえ、倒れた木は地上のキノコたちによって分解され、いずれ土に還る。そこがキノコの偉いところ。地球上の生態系を維持するのに貢献している。動物・植物の遺体から有機物を分解し無機物に還元。土へ戻った有限の無機物を動植物が合成し菌類が分解、これを繰り返し循環利用するので動物も植物も菌類も無限に命を繋いでゆくことができる。
1億年前の白亜紀以前、地球上にキノコがいなかったせいで動植物の遺体は分解されず長い時間をかけて地下で石炭や石油に変わった。キノコが出現すると有機物が分解されてしまうため新たな化石燃料は作られず、いずれ化石燃料が消滅するという未来が待っている。
現在、化石燃料からプラスティックが作られ、燃やすとダイオキシンや環境ホルモンという物質を発生するが、キノコには、その有毒物質を分解する能力があるらしい。キノコの働きは、化石燃料を作らせないばかりか化石燃料がもたらす有毒物質をも分解し地球上の環境保全の役割を担っている。まるで「風の谷のナウシカ」の腐海に生きる王蟲(オーム)のような存在。
そんな貴重なキノコを食べてしまうなんて。と、ご批判もあろうかと思うが、ソレとコレは話が別。今日も山荘内を散策して秋のキノコをゲット。
本日の収穫、巨大なタマゴタケ、アミタケ、ラクヨウのオトコキノコとオンナキノコ、アカモミタケ。タマゴタケはバター焼き、その他は味噌汁で頂く。いつものように家内は口にしないので、私だけの特別メニュー。
関連:持ちつ持たれつ