youtubeの音に憧れて(2)

 前回、「youtubeの音に憧れて」を書いて以来、どうにもスッキリしない日々を過ごしている。高級オーディオやヴィンテージ・オーディオを紹介するyoutube動画から流れる音が、実は視聴者の閲覧環境に左右されているという事実。例えば、iPhoneにヘッドフォンの場合はまだしも、iphoneのスピーカーだけでは高級な音のイメージは伝わらない。同様にパソコン利用者もヘッドフォンや外部スピーカーを利用してこそ、それなりの音で聴くことができる。このように聴く人の環境によって、いわゆるハイエンド・オーディオの素晴らしい音が再現されるのは難しい。というか、ほぼ不可能に近いというのに同じようなチャンネルが多々溢れている現実にモヤモヤしている。こうなったら事実を立証して、自分なりに納得するしかない。ということで実験開始。

 まず、CDの曲をかけスピーカーの音をビデオ撮り。我が家にはビデオカメラがないので、コンパクトカメラのビデオ機能を代用。手ブレ防止のため脚立の踏み板にカメラを乗せ撮影。これをパソコンで再生、アンプを通して同じスピーカーで聴いてみる。これはヒドイ。CDの実際の音と録画後の音は、まるで違う。いわゆるキンキンシャリシャリした音、全くの別物。コンパクトカメラのビデオ機能では音の再現性が不正確なのだろうと思い、iPhoneのカメラでビデオ撮り。これを再生してみるも似たような音でCDの生音とは程遠い。きっと本格的なビデオカメラでなければ、本来の正確な音が再現できないのだろう。

 そこで、撮影したビデオから映像だけ抽出しCDの音を重ねてファイルを作ってみた。これはイイ。当たり前のことだが、CDの音そのものがスピーカーから流れる。ひょっとしたら、youtubeの高級オーディオ番組などは、こうして作られているのかしらと思えるほどCDとビデオに音の差がない。ただ、これは私の環境で聴く場合の話であって、他ではまた違って聴こえるのだろう。こんなイイ音で鳴ってるよと自慢してみても、インターネットを介すると現実は歪められてしまう。モヤモヤの原因は、そこにあったのだと気づいた。情報が溢れ漂っているインターネットの世界では、歪められた事実を正しく認識する眼や耳など、あらゆるアンテナを持っていなければ簡単に流されてしまう。

 結局、オーディオショップなどで実際の音を聴かなければ、そのもの本来の音を確かめることはできない。実験の結果、当たり前のことに結論が至ったが、そんなこたぁ最初からワカッテいるのだが、人はときどき目移りして迷うイキモノなのです。

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