私の仕事場の裏と隣接地には広大な空き地が広がっていて、大きな窓から景色を眺めながら働いている。全く手を加えていないにもかかわらず春にはスイセン、この時期にはルピナスやマーガレットの花で季節を楽しませてくれる。
ただ眺める分にはイイのだが、雑草が生い茂るなかに、毎年増え続けるアメリカオニアザミが人の進入を阻んでいる。ヨーロッパ原産なのに何故かアメリカと名付けられた1メートル以上に育つこの草には、薄紫色の花の根元にある球状の苞(ほう)や葉っぱや茎に危険としか云いようのないトゲがイッパイ。分厚い手袋でも防ぎきれないこのトゲの姿は、まさに凶器そのもの。
山荘では草を刈るのが趣味の私だが、ここの草を刈りたいと思わないのは、自然のままの景観を楽しむためもあるが、人の手を加えなければ、どこまで強い品種が増え続けるのかを見届けたいというのもある。ひょっとしてアメリカオニアザミだらけになったら、かなりワイルドだぜぇ。
通用口の階段で羽化を待つミノムシ。自然がイッパイなのは、わかるけどイッタイどんなところで働いてるのかって? ここは、決して野戦病院じゃないから...