先日、とっても嬉しいことがあった。長野の知人から突然、予期せぬ贈り物が届きビックリ。箱を開けるとカリンとリンゴが入っていた。私にとって、カリンは見るのも触るのも初めてのこと。なぜカリンだとわかったのかというと、箱にそう書いてあったから。表面に薄い茶色の綿毛のようなものがついていて、擦ると取れてくる。はじめは梱包材が残っているのかと思ったが、もともとカリンとは、そういうものらしい。
箱の蓋を開けるだけで、部屋中が甘い香りに包まれる。早速、お仏壇に備え、1個を味見に切ってみた。スゴイ!切り口からは淡いブランデーの香りが漂う。今まで経験したことのない初めての香り。梨のようなカタチなので、ラ・フランスの味を想像して一口囓ってみた。「うわっ、渋っ!」。きっとまだ熟してないのだろうと、少し置いて熟すのを待つことにした。とりあえず、切ってしまったものはモッタイナイので、ホワイトリカーに漬けた。この香りがうつると、芳香漂うオイシイお酒になるだろうなあ。
この年になっても、世の中には知らないことが沢山あると気づいたのは、あくる日のこと。というのも、いつもなら即インターネットで「カリンのおいしい食べ方」なんてキーワードを入力して検索するのだが、たまたま私の部屋は息子に荒らされ?そこら中PCのパーツだらけの散らかり様。3台のパソコンを分解し組み立て直している最中のため、ネットにも繋がらない状態。
ようやくパソコンが使えるようになったので、ネットでカリンを調べてみた。「渋く石細胞が多く堅いため生食には適さず、砂糖漬けや果実酒に加工される」と書いてある。加熱すると渋みは消えるらしい。また、昔からカリン酒や砂糖煮、砂糖漬けは、咳止めや風邪の時に用いられ、疲労回復にも効果があるということ。知らなかったなあ。生では食べられないんだ・・・
それではということで、昨日のカリン酒を大きな瓶に移し、残りを足して漬けなおした。それだけじゃなく、少し残して、細かく刻んで蜂蜜にも漬けてみた。カリンの蜂蜜漬け。旨そうだな・・・
それにしてもなあ。味見をしてすぐに「熟すのを待ってから頂きます。今から楽しみです」と書いて礼状を出してしまったのだが、「えっ、生で食うのかよ?」と、カリンを見たことも聞いたこともない私に心を遣かって下さった贈り主の方は、驚いているかもしれないなあ。ごめんなさい・・・