はたらけど はたらけど猶わが生活(くらし)楽にならざり ぢっと手を見る
石川啄木の「一握の砂」の中の短歌です。現代でいえば、ワーキングプア。一生懸命働いても低賃金で生活保護以下の生活すらままならない人たちは650万世帯も数えるそうです。聖域なき規制緩和の名の下に格差社会が広がり、経済アナリストたちは色々と意見を云うけれど有効な手段もなく絵に描いた餅ばかり。「痛みに耐える」というのは、富める者はより多くの富を得て、貧しき者はますます貧しくなるという意味なんでしょうか。
博報堂生活総合研究所は今年、首都圏・阪神圏で生活者意識調査を実施しました。「欲しいものを3つ選ぶ質問」では、1位「お金」、2位「健康」、3位「安定した暮らし」。これからの日本は低成長社会。そうであれば、誰でもが安定した生活を願うのは当たり前のことなのかもしれません。650万世帯の中には、どれだけの歯科医師がいるのでしょうか。
私の場合、贅沢は言いません。欲しいもの3つは「次期参院選で勝てる候補」「患者」「ブログのネタ」かな。いや、やっぱり「1等賞の宝くじ」「1等賞のロト6」「年賀はがきのお年玉1等賞」だな。