野花南ブランド幻の枝豆

 不景気のため歯医者では喰えなくなり、自給自足で暮らそうと思った。ま、思っただけだが。(冗談やで)

 何年か前、猫のヒタイほどの畑を耕した。当時は、耕運機もなくスコップで固い土を掘り起こし石灰を巻いて鍬いれ、どうにか畑らしくなったところに枝豆の種を蒔いた。なぜ、枝豆かというと人の話によると「あんなもん、放っといてもナル」という言葉を信じた。それに「もぎたて」の枝豆の味といったら、トウキビにも匹敵するくらいアマイ。枝についたままを茹でプチュッと押し出し、冷たいビールでクウーッとやるのが夢。それに万が一出来すぎてしまったら、ネットオークションで「幻の枝豆・野花南ブランド」なんてことを仰々しく書いて大々的に売り出し、一儲けしようという魂胆。

 種を蒔いた当時、人に逢うたび「枝豆蒔いたんだ。秋になったら旨いのオスソワケするから」と、あちこちで宣伝しまくった。

 なんたってシロウトなもんだから「放っといてもナル」という言葉を真に受け、必要な時の水撒き・剪定・草むしりなどを怠り、時々見にいくだけ。そのうち業界の仕事が忙しくなり、ほとんど行くこともなく放ったらかしのまま経過。

 秋になり「もうそろそろイイかな」と、収穫を楽しみに行くと、雑草だらけで「どこに枝豆がアルの?」状態。肝心の枝豆は1本も見当たらず、畑一面蒔いた記憶のない紫蘇の葉に席巻されている。しょうがないので紫蘇の穂をザルいっぱい持ち帰り塩漬けにして、白菜を漬けた。これはこれで旨かったが、冷たいビールでクゥーっとやる夢は破れてしまった。

 こんなことでは、自給自足どころか、農家は出来ないということで今だに歯医者を続けている...

 こちらは、今年の花畑予定地、あくまで予定だが。

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