働くよろこび

治水工事

 木々の葉は落ち、雑草が枯れる。見晴らしが良くなり景色が開ける、この季節の山荘は気分が落ち着く。急ぐこともなく、ゆっくりノンビリ冬ごもりの準備。記念樹などの養生に加え、池周りの治水対策が必要なことも。今年は1番上の池から2番目の池に注ぐ水路に落ち葉や泥が溜まり、脇から水が溢れてプチ洪水。やむなく脇に新たな水路を作り、別ルートで下流へ流す。

 作業に没頭していると楽しいが、完成してみると「建設的なこと」をしている気がしないのは何故だろう。

本日休工中

 小さな田んぼくらいの池が棚田のように3段連なっている。それぞれの境界は幅広い畦道のようで、ハンマーナイフモアやエンジン運搬車の通り道になっている。時の流れとともに岸が侵食され、どんどん道幅が狭くなってくる。昨年、1番上と2段目の池の境界が決壊しそうになり護岸工事。今年は2段目と3段目の境が大きく侵食され、放置すると決壊の危険性大。落差が2メートルくらいあり決壊すると、ちょっとした滝の様相になるが放ってもおけないため護岸対策。

 昔、花壇の仕切りに埋めてあったブロックを掘り起こし池の岸辺に沈めてゆく計画。重機があるわけでなく、何十年も土中に埋まっていたブロックをスコップで掘り起こすのは重労働。こうして集めたブロックや石ころをエンジン運搬車で岸まで運び、沈めるの繰り返し。とはいえ古いブロックにも限りがあり、200個くらいで底をついてしまった。結局、新品のブロック100個と砕石砂利600kgを購入したが、まだまだ材料が足りないため工事中断。それでも、なんとか決壊が免れそうなところまで進んでいる。

 今日は、雪が積もるという予報なので休工。というより軽トラのタイヤ交換がまだなので出掛けられない。

池の侵食 護岸工事

護岸工事

文字通り根こそぎ

倒木

 4月18日、北海道を襲った春の嵐。風速30m以上で吹き荒れた暴風のため、山荘にも大きな被害が及んだ。未だに全体を把握しきれないでいるが、おそらく百本単位で大木が薙ぎ倒されている。

玉切り 一般的に、根を張る範囲は枝が広がる範囲と同じらしい。山荘に植林されているのは、トドマツやカラマツがほとんど。樹齢30〜40年を超えると枝張りが狭い割りに樹高が高く、20メートル以上にもなる。足元を支える根張りが狭く、背だけ伸びた大木ほど踏ん張りがきかず風に弱い。文字通り根こそぎ倒れる。過去にも強風のため何本かの木が倒れることはあったが、一度にこれほど多く倒れたのは初めて。

 せっかくの美林化計画進行中、こんなにバッタバタと倒れると山は荒れ放題。なんとかしようにも特別な重機があるわけでなく、こまめに玉切りにして運び出すしかない。伐っては運び、自宅に持ち帰って薪を割る。商業地域に建つ自宅には、薪棚を置くにも庭がない。1階の空きスペースに積んで風を通し乾燥させているが、もうすぐ置き場所がなくなる。まだまだ、山荘には倒木があるというのに・・・

薪乾燥中 薪乾燥中

キノボリイグチ

キノボリイグチ

 雨のタイミングと気温の関係が合わず、今年はラクヨウ(ハナイグチ・ヌメリイグチ)不作の年。いつものように、ラクヨウの味噌汁を飲んで「ハアー、幸せだなあ。私は、きっとキノコから生まれてきたに違いない」と幻覚的タメ息をついたのは、たったの2回。保存食として冷凍するほどの量もなく今年は寂しい限り。今、思い返しても「4年前の大豊作」が夢のように思えてくる。「ま、こんな年もあるさ」と諦めながらも、しつこく山荘内を探しまわっているが、オンナキノコ(ハナイグチ)だけでなくオトコキノコ(シロヌメリイグチ)まで不作だから、しょうがない。

 昨夜、弱々しい雨が降っていたので淡い期待を胸に早起き。案の定、見つけたラクヨウはたった2個でガッカリ。それに引き換えアカモミタケは結構見つかる。ただ先日大量に採ってキンピラで頂いたばかりなのでパス。そんな時見つけたのが、ラクヨウの仲間キノボリイグチ。普通イグチは地面に生えるが、キノボリイグチは朽ちた木や倒れた木に生える。苔むした倒木に生えても、ほとんど地面に生えているようにしか見えない。今まで「木に登らないキノボリイグチ」にしか出会ったことがない。朽ちてない立木に生える典型的な姿は、まさに名は体を表す。カタチはラクヨウに似ているが、傘の表面にササクレがある。味は、ほとんどラクヨウと同じで幸せを感じる極上の旨さ。ものの本によるとラクヨウより野性味あふれる味と書いてあるが、「味を言葉で表現できない私」にとって野性的な味というのがワカラナイ。

 図鑑によっては胃腸系中毒を起こすとも書いてあるので、あくまで自己責任で。

カムイミンタラの秋

 日本一広大な国立公園である大雪山国立公園は神奈川県とほぼ同じ面積。表大雪・北大雪・東大雪・十勝岳連峰からなる。狭義には大雪山は旭岳連峰のことをいい、旭岳や北鎮岳、白雲岳や黒岳など多くの山々からなる。アイヌ語で大雪山は「カムイミンタラ」、意味は「神々の遊ぶ庭」。ここでいう神々はヒグマのことであるとも言われている。

 そのカムイミンタラ旭岳山頂に平年より4日遅く初冠雪というニュースを見て、日本一早い紅葉を愛でにドライブ。「姿見駅」までロープウェーで上り、散策ルートを登山。本格的には、姿見駅から姿見の池を経て旭岳山頂を目指し、そこから熊ヶ岳、間宮岳、中岳分岐、中岳温泉、裾合平分岐を経て姿見駅まで戻る1周7時間コースというのもあるが、山男でない私には縁のないルート。散歩コースを1時間ほど歩くのだが、それでもキツイ。ゴツゴツした岩場の遊歩道を比較的ナダラカな道を登り始め、急な坂道を下ってくるのが一般的。もともとキツイのはイヤな上に、特に後半キツイのはもっとイヤな私は逆コースを歩く。

 多くの人が降りてくるのに逆らって、なんたって急な上りを行くので気温12℃でも汗が吹き出す。何度も立ち止まり、休憩を取りながら登る。まず目指すのは姿見の池。30分ほどかけて、たどり着くと眼前に迫る旭岳の迫力に圧倒される。9月29日に雪を被ったという頂上に雪は見えない。寒冷前線が北に帰ってしまったのだろう。

姿見の池から旭岳山頂を望む

旭岳の紅葉

旭岳の紅葉

旭岳の紅葉

姿見の池

コケモモ

裾合平

鏡の池

初秋



 

山荘の三羽烏

薪運び 玉切り薪運搬

 台風の上陸で、各地に大きな被害。その上、猛烈な勢力の台風10号も控えている。今のところ山荘に大きな被害はないが、これから風の強さによっては倒木が増えることも。倒れた木を玉切りにして運び出し、薪を割る。暑い季節には敬遠していた作業だが、台風の影響によっては人馬のごとく汗をかくことになりそう。

力丸くん 何が一番キツイかといえば、山の中から木材を運び出す作業。玉切りしているとはいえ、長さ40cm直径20〜30cm程度で重さ10〜20kgくらい。これを1個づつ抱えて、山から降りてくる。平らなところに着いたら、二輪車に積んでトラックまで運ぶ。この二輪車、タイヤが小さいのでアスファルトのように平坦な場所以外では非常に重く感じる。まるで、自分が「ばんば(ばんえい競争)の馬」になったような気分になってくる。

 身体を動かすのはイヤじゃないけど、ツライのはキライ。そんな訳で、ホンダ運搬車「力丸君」を手に入れた。4サイクルエンジンでキャタピラ駆動、どんな斜面もモノともせず重い荷物を運んでくれる。こんな頼もしい味方はいない。世界のホンダが誇る高級スポーツカー「NSX」に負けず劣らず、私にとっては食指が動く車種。我が家では「ガッツ君」というパワフルな耕運機、「刈馬王」という怪力草刈機とともに「山荘の三羽烏」と称され、末代まで家宝とすべき三種の神器。斜面を登り、その場で丸太を載せて降りてくる。私はといえば、ハンドル操作とアクセル操作のみ。こんなに楽できるのは、文明の利器のおかげ。今では、私もハイテク林業家の端くれ。

 とはいえ最近、クーラーの効いた部屋でゴロゴロしながら、amazonプライムで映画見放題の癖がついてしまった私にとって、涼しい秋の声を聞くまで外に出たくないのが本音。

 おーい、台風10号よ。できれば山荘だけは避けて通り過ぎてくれぇー

不便であることも楽しい

薪棚

 夏から秋にかけて整理していた間伐材や倒木。薪にするため乾燥していたが、あまりにも大量なので結局、自宅にも薪ストーブを設置することにした。もともとは、鉄筋コンクリートでセントラルヒーティングの我が家。簡単に煙突を外だしできる仕様ではないため、ベランダへ出るドアを潰し新たな壁を作りメガネ石を埋め煙突を通した。ストーブは部屋のど真ん中に置きたかったので、茶の間と隣の部屋の壁を取っ払い二間続きの大きな部屋に改装。

薪ストーブ 薪ストーブ

 山荘で乾燥しておいた玉切り丸太を運び込み、自宅で薪割り。とてもじゃないがマサカリを振りかぶる気力も体力もなく、電動薪割り機を購入。やはり文明の利器は素晴らしい。5トンの油圧パワーでバリバリ薪を割ってくれる。割る必要のない細い木は、バンドソーでカット。ベランダや玄関や1階の旧待合室やストーブの周り、家中あちこちに薪が積み上げられていく。不思議なもので、薪棚がいっぱいに埋まってくると何故か安心する。

電動薪割り機 バンドソー

 今まで、スイッチひとつで可能だった室温調節。大幅に手間が増え、かなり不便になったが、ストーブの前に座り揺らめく炎を眺めるだけで湧きいづる心の安らぎは、そんな苦労をも補ってあまりある。

薪 薪

ウッジョブ(WOOD JOB)

倒木

倒木 倒木

倒木 倒木

 今年も何度か台風や爆弾低気圧が吹き荒れた。背が低い細い木にはほとんど影響ないが、強い風が吹くと大木が倒れる。特に大きく育った背の高い木は、モロに風の影響を受け根こそぎ倒れることもある。倒れた木は放置しても、そこに新しい種が芽吹き古い木は朽ちて「倒木更新」が行われる。それには長い年月がかかるわけで、美林化計画進行中の野花南山荘では景観を損なわないよう倒木を伐採している。

 旧いチェンソーは、値段に比例して「かかりにくいわ、すぐにオイルが切れるわ、切れ味が悪いわ」などなど効率が悪すぎるので、大枚叩いてプロユースの新しいチェンソーを手に入れた。さすがに新品は全くの別物。エンジンの排気量が大きく格段に馬力がアップ。どんなに太い木でもラクラク伐れてしまう。倒木に限らず間伐のため、毎日そこらじゅう伐りまくっている。

 とはいえ、何でもかんでも伐り倒すわけではない。事前に伐るべき木を選定し幹に色付きのビニール紐を巻いて結んでおく。こうすることで効率よく間伐できるが、伐ったあとの材の始末が大変。長く重い材を人力で運び出すには無理があり、とりあえず、その場で薪の長さに玉切りしている。これを運び出すのが一苦労。来る日も来る日も、馬車馬のごとく力仕事に明け暮れている。重労働のあとの熱い風呂と冷えたビールに至福のときを感じる今日この頃。

一夜明けて冬景色

山荘の秋

山荘の秋

山荘の秋

 予報通りの雪。中途半端な積もり方なので、一面銀世界とはいえないが寒いことは寒い。これからチェンソーや鉈が活躍する季節だが、今日は雪の積り具合を確認するにとどめる。作業はしないが、暖を取りコーヒーを淹れるためだけにストーブを焚く。パチパチと薪のはぜる音を聴きストーブに手をかざしながら飲むコーヒーは、心もカラダも温めてくれる。

薪ストーブ

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